「愛の流刑地」~不倫妻をもつ夫の悲しい日記~愛ルケ
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◆【2】愛の流刑地(第26~41話)不倫妻をもつ夫の悲しい日記~愛ルケ★

愛の流刑地は、渡辺淳一の「失楽園」に次ぐ、話題の小説。日本経済新聞(朝刊)に連載中!

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●「愛の流刑地」について●


   日本経済新聞の朝刊で、毎日連載している、「愛の流刑地」は、


   あの、「失楽園」でおなじみの、渡辺淳一が書いた小説です。


   僕は、毎朝、通勤電車の中で、「愛の流刑地」を読んでいますが、


   よく考えると、僕の家庭事情と、「愛の流刑地」の内容が、


   そっくりなのに、気づきました。これは、他人事ではない。


   不倫を楽しんでる人妻である冬香は、実は、僕の妻なのかもしれない。


   間違いないかも・・・・・


   助けてください! 助けてください!!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(41)愛ルケ■


 昨日の夫婦喧嘩のことが、気にかかりながら、


 朝起きたら、すぐに、会社へ向かった。


 妻は、別室で、まだ眠っているようだったので、


 無言で、朝食もとらず、家を出たのだ。


 会社でも、妻のことが、気になり、仕事も手につかなかった。


 僕は、言い過ぎたのではないか?


 セックスレスくらいで、怒ることは、間違いなのか?


 世間の夫婦も、こんなことでは、喧嘩をしないのか?


 自分の常識は、世間の常識とは、違っているのだろうか?


 この気持ちを、すっきりさせたく、後輩の、東條を、


 仕事の後、飲みに誘った。


 「先輩、気にしない方がいいですよ。」


 「雑誌のアンケート調査で、今どきの30~40歳代の夫婦は、


 大多数、特に、夫婦の仲が悪いのでもなく、セックスレスで、


 ただ単に、お互い干渉するのが、わずらわしいという、


 データが記事になっていましたよ。」


 「先輩、奥さんを、愛しすぎているのではないですか?」


 「もっと、楽に、考えましょう。」


 「若い娘と、不倫するくらいの方が、精神的にいいですよ。」


 東條の言葉に、ぼくは、少し気持ちは、落ち着いたが、


 さすがに、妻の、不倫疑惑のことは、言えなかった。


 確かに、僕は、妻を愛している。しかし、片想いだ。


 妻は、僕を、汚らわしいと、避けている。


 ましてや、僕よりも、10歳くらい年上の、おっさんと、


 不倫するなんて・・・・


 でも、事実なんだ!


 かなり、酒に酔ってから、東條と新宿駅で別れた。


 もう11時を、過ぎているようだった。


 帰り道、ふっと、昨夜の、妻との喧嘩のことを思い出した。


 妻は、今夜、泊りがけで出かけると言っていたが、本気なのか?


 やっぱり、僕よりも、不倫をとるのか?


 本当に、出かけて、家に、いなかったら、どうしょう?


 自宅に、近づくにつれて、酔いが、一気に醒めてきた。


 助けて下さい!勘弁してください!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(40)愛ルケ■


 僕の、甘い誘いの言葉に、妻は、嫌悪感一杯の顔をした。


 「何を言っているのですか?」


 「絶対に嫌ですから。」


 冷ややかに、つぶやいた。


 「でも、僕は、今でもずっと、君が好きなんだよ。」


 僕は、心を込めて伝え、妻を、ソファーに押し倒そうとした、


 すると、妻は、突然、叫んだ。


 「止めてよ!汚らわしい!」


 「あなたとするくらいなら、死んだ方がましだわ。」


 僕は、妻の言葉を疑った。


 汚らわしいのは、不倫をしている妻の方だろう?


 僕は、ついに、堪忍袋の緒が切れた。


 「それなら、もう、出て行け!」


 「二度と、僕の前に、現れるな!」


 「君のように、勝手な女は、地獄に堕ちてしまえ!」


 妻も、言い返してきた。


 「あなたなんて、結婚する前から、好きではなかったわよ。」


 「私こそ、もう、あなたとの、結婚生活に耐えられないわ!」


 「子供たちを、連れて、出て行きます!」


 僕は、逆切れする妻に呆れた。


 「なにもやらない。お前一人、出ていけ!」


 僕は、妻の顔も見たくなくなり、そのまま、寝室へ行った。


 僕の目から、涙が溢れた。


 好きだったのに・・・


 なぜ、僕が、こんな目に合うのだ。


 助けて下さい!勘弁してください!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(39)愛ルケ■


 僕は、風呂を上がり、ソファーで、ゆっくりビールを飲んだ。


 僕は、妻から、何度も、夜の営みを、拒否されている。


 もう耐えられない。


 最近の、妻の冷ややかな態度に、苛立ちも感じるのだ。


 不倫相手とは、関係を持つのに、夫とは、拒否するとは・・・


 僕の、何が、不満なんだ!


 僕には、わけがわからない。


 もし、今日、僕を避けたら、離婚しよう。


 これ以上、仮面夫婦を装ってもしょうがない。


 何がなんでも、今夜は、満足させてやる。


 ビールを飲みながら、一気に栄養ドリンクも飲んだ。


 久しぶりに、体中が燃えるように、高ぶってきた。


 しばらくして、妻も、風呂から上がったようだった。


 そして、やさしく、妻を呼んだ。


 一緒にビールでも飲まないか。


 たまには、一緒に寝ようよ。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(38)愛ルケ■


 僕は、ゆっくりと、湯船に入り、すべてを洗い流したかった。


 でも、もう、許せない。


 妻の不倫は、寛大な僕の心の限度を越えている。


 不倫というものは、本当は純愛なんだと思う。


 不純な結婚を前提とした恋愛とは、格段に純粋だ。


 よくあるのが、結婚をする相手に、いろいろ注文をつけたがることだ。


 金持ちだの、高学歴だの、一流会社勤務だの、容姿端麗だの、


 玉の輿だのと、きりがないくらい、不純なことを並べたがる。


 でも、不倫で得るものは、ただ愛のみである。


 今ある、子供達との幸せな家庭生活も、夫婦で築いた財産も、


 すべて、一瞬に失うのである。


 何もかも、破壊しても、妻は、好きな相手ができたのだ。


 僕よりも、好きになってしまったのだ。


 悲しい、悲しすぎる。


 子供たちはどうなるのだ。


 ただの、犠牲者なのか。


 何も悪いことしていないのに・・・


 妻の不倫現場を見てから、僕は、覚悟はできている。


 離婚届には、印を押してある。


 後は、妻に署名・捺印をさせ、役所に出すだけだ。


 よしっ、今夜、夫婦の絆を試す、最後のチャンスを、妻に与えよう。


 僕は、決心して、勢いよく、風呂から出た。


 助けて下さい。勘弁してください。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(37)愛ルケ■


 子供たちも、夏休みになり、明日から、


 富山の実家に遊びに行くらしい。


 最近、子供たちも、身の回りのことは、自分でできるようになり、


 妻も、子供に手がかからなくなったようだ。


 自由な時間が増えた分、妻は、不倫をする時間も増えたのか?


 僕が、仕事から疲れて帰って、リビングでくつろいでいると、


 妻が、僕に明日の予定を、伝えに来た。


 明日、学生時代の友達が、上京して来て、外苑の花火大会に行きます。


 夜、遅くなりそうだし、子供たちは、富山の実家に遊びに行き、


 いないから、私も泊まってきますね。


 僕は、呆れた。


 よくも、そんな嘘をつけるな!


 言葉に出しかけたが、ぐっと堪えた。


 子供たちを、実家に帰して、堂々と、お泊りで、不倫なんて。


 本当に信じられない女だ。


 どうして、こうなってしまったのだろう。


 僕のどこが悪いのか?


 人並みに、仕事で稼ぎ、家族サービスもしてきた。


 夜の営みに、満足していないのか?


 僕のテクニックが下手なのか?


 不倫相手とやっているのに、僕とは拒むなんて、


 やっぱり、僕が、満足をさせてないのかも。


 でも、三人の子供もできたのに・・・


 ますます、自暴自棄になってきた。


 すごく悲しいよ。また、涙が出てきてしまう。


 助けて下さい。勘弁してください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(36)愛ルケ■


 最近、妻の姿を見ただけで、ムカつく。


 浮気現場を見たことを、思い出すだけで、


 妻が早く、死んでしまえばいいのにと思ってしまう。


 でも、妻に保険を掛けているわけでもないし、


 僕には何の利益もない。


 ましてや、妻が死んでしまったら、


 僕が仕事中、三人の小学生の子供たちの世話を誰がするのか。


 一番の女の子は、益々かわいくなってきた。


 二人の、男の子も、わんぱくで、将来が楽しみだ。


 でも、子供たちが、母親が、父親以外の男と、


 遊んでいるなんて知ったら、どう思うのだろうか。


 きっと、不信感で一杯になり、グレるだろう。


 妻が、浮気をするなんて、百害あって一利なしなのである。


 やっぱり、生かさず殺さずで、見て見ぬふりをするのが、


 得策なのか。


 賢い妻は、夫が、浮気した時、荒立たせず、深く追求しないで、


 掌で転がして、主導権を取ると言うが、もっともである。


 世の中、不倫している妻たちは多いのかもしれない。


 そうか、ブームなんだ。流行っているんだ。


 僕は、自分を慰めながら、今日も、ふとんの中で、涙を浮かべていた。


 助けてください。勘弁してください。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(35)愛ルケ■


 雨の中、妻が不倫相手と、キスをしている現場を見た、


 リアルな映像が、脳裏を離れない。


 その度に、怒りもこみ上げてくる。


 まして最近の、妻の僕に対する、一段と冷ややかな態度に、


 苛立ちを感じる。


 梅雨が明けた、最初の日曜日の朝、富山の両親が、上京してきた。


 父は、心臓の病気があり、その検査に出てきて、翌日から、


 病院に通うことになるらしい。


 僕の新居を見たいらしく、突然、来たのである。


 妻は、そわそわして、つぶやいた。


 今日は、友達と会う約束があるのに困るわ。


 僕は、ピンときた。


 今日も、不倫相手と会う気なのか・・・


 両親が、わざわざ、富山から来たのだから、キャンセルしろ!


 僕は、怒鳴った。


 父たちが来て、子供たちも楽しそうだった。


 昼過ぎまでは、自宅でゆっくりした。


 子供たちと一緒に、夕食をするために、


 その後は、父たちが、泊まっている新宿のホテルへ行った。


 でも、妻は、夕方、急に体の調子が悪いと言い出し、


 自宅に、ひとりで、先に帰ってしまったのだ。


 最近は、妻の言動の、一つ一つのムカつく。


 今日は、父たちもいるので、


 何も言わず、無視して、妻を帰した。


 勘弁してください。助けてください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(34)愛ルケ■


 新百合ヶ丘の駅から、自宅に向かって歩いている時、


 ふと、今日は、妻の不倫の行動を、尾行するために、


 会社を休んでいたことを、思い出した。


 まだ、3時頃なので、夕方まで、時間をつぶすため、


 駅前の喫茶店がある方へ戻ることにした。


 今日は、悪夢のような日だった。


 妻の不倫現場を、目の前で見てしまったのだが、


 これだけなのか?


 昔から、不倫ぐせがあって、何人の男と、関係を持ったのか?


 僕の子供たちは、本当に、僕の子なのか?


 妻への憎しみと、怒りが、湧き上がってきた。


 そうか、僕との、夜の営みを、拒んだのは、


 昼間から、僕のいない時に、遊びまわり、


 満ち足りていたからなんだ。


 僕は、セックスレスになった理由が、やっとわかった。


 妻を愛していたし、セックスレスになりたくなかったのに・・・


 でも、事実を知った以上、もう妻に、触れたくもない。


 不潔だ!病気でもうつされていたらどうするんだ!


 勘弁してください!助けて下さい!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(33)愛ルケ■


 僕は、千駄ヶ谷の駅へ走り、扉が閉まりそうな、電車に飛び乗った。


 すぐにでも、今、見た事実を、家に帰り、忘れたかった。


 とにかく、すべてを冷静に考える場所が欲しかったのだ。


 車窓を、呆然と見ている、僕の目には、涙が一杯になり、


 今にも、溢れんばかりだった。


 本当に、悲しすぎるよ。


 僕は、ひとりで、つぶやいた。


 心の裏側では、妻への憎しみも、込み上げてきた。


 妻が、不倫したのだから、僕も、不倫をして、仕返しをすればいい。


 でも、42歳の僕には、もう、不倫などする勇気も自信もない。


 妻は、やりたい放題なのに、情けない話だ。


 乗換の、新宿駅で、線路から、誰かが、ささやいているような気がした。


 「もう、生きている価値なんてないよね。」


 「妻に浮気されるなんて、男としても、サイテー!失格だね!」


 「人生をリセットして、楽になったらどう?」


 ホームの下へ、呼び寄せられ、飛び降りようとした。


 「バカヤロー!」


 電車の電子ホーンとともに、体格にいい青年が、僕の手を引いた。


 「おっさん、何を考えているんだい!」


 「死んでどうするんだ!」


 「残された子供の気持ちになれ!」


 大声で、怒鳴り散らす、青年は、僕の顔を、一発殴り、


 その場を、すぐに、去って行った。


 しばらくして、命拾いしたことに気づき、目が覚めた。


 あの青年に、感謝しながら、無性に、子供たちに会いたくなり、


 僕は、そのまま、自宅へ向かった。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(32)愛ルケ■


 雨の中を、傘をさしながら、辛抱強く待ち続けた。


 時折、道を歩く人たちが、不審そうに、僕を見ながら、通り過ぎる。


 僕は、妻が、不倫をしていることに、腹が立つどころか、情けなく、


 自分に魅力のなかったことに、死にたい気分になっていた。


 待つこと、3時間を過ぎ、お昼の1時をまわった頃、


 二人がエントランスに出てきた。


 男は、管理人に挨拶をして、右手に持った傘に、妻を入れ、


 歩き出したのだ。


 僕は、とっさに、管理人の近くに走って行き、聞いてみた。


 「あのう、さっきの女性は、よく来るのですか?」


 管理人は、不審そうに、僕をにらんだ。


 「実は、あの女性は、僕の妻なんですけど・・・」


 彼は、僕の言葉にびっくりしたようだった。


 「ええ、週に何度かは・・・」


 気まずそうに答えた。


 「やっぱりそうだったのか・・・」


 そして、僕は、すぐさま、追いかけた。


 後を、つけて行くと、二人は、神社の中に入って行った。


 でも、僕は、妻の、あんなに楽しそうにしている姿を、


 長い間、見たことがなかった。


 妻の笑顔がないのは、すべては、僕の責任なのかも・・・


 次の瞬間、決定的なものを見てしまった。


 白昼堂々と、二人は、キスをしはじめたのだ。


 僕は、頭が、パニックになり、


 目から、急に、涙で一杯になった。


 こんなに悲しいのは、生まれてはじめてだった。


 学生のとき、失恋したときも、悲しかったが、


 妻を盗られることほど、情けなく、悲しいことはない。


 それも、目の前で・・・


 「もうイヤだ!」


 僕は、耐えられなくなり、叫びながら、千駄ヶ谷駅へ一人走って行った。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(31)愛ルケ■


 蒸し暑い、雨の中を、新百合ヶ丘の駅に向かう妻を尾行した。


 平日の、朝なので、電車の中は、通勤通学ラッシュで混んでいた。


 妻は、新宿駅で、小田急から、JRに乗り換えた。


 妻を、見失いそうになりながら、僕は尾行を続けた。


 千駄ヶ谷に着くと、小走りに、駅を駆けて行った。


 もしかして、尾行がバレたのかと思った。


 しかし、妻は、気にすることなく、楽しそうに、


 スキップをしながら、商店街を駆け抜け、住宅街に入っていった。


 僕は、ドキドキしながら、尾行をして行くと、


 五階建てのマンションに、妻は、入って行った。


 僕も、入ろうとしたが、1階の入口に六十歳半ばの管理人がいた。


 僕は、不審者と間違えられてはいけないと思い、、


 外で待つことにした。


 ボーッと、しながら、マンションの上の方を、眺めていると、


 3階の窓から、カーテンごしに、妻の姿が、ちらりと見えた。


 その横で、五十歳台と思われる男の姿も見えた。


 もうダメだ。明らかに、朝から、密室で、


 不倫をする妻を発見してしまったのだ。


 頭の中が、パニックになり、クラクラしてきた。


 おまけに、心臓も破裂しそうになり、立っていられなくなった。


 助けて下さい! 勘弁してください!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(30)愛ルケ■


 僕は、今日、妻に内緒で、会社を休んだ。


 当然、昼間の、妻の行動をチェックするためなのだ。


 いつものように、朝、会社へ行くふりをして、家を出て行った。


 近所の人々に、不審に思われてはいけないと思い、


 愛車を置いてある、少し離れた駐車場の、


 車の中で、待機することにした。


 その駐車場からは、うちの玄関のドアが見えるので、


 妻が出てきたら、すぐに見つけることができるのである。


 8時30分を過ぎた頃、ついに、玄関のドアが開いた。


 妻が、こぎれいな格好で、出てきたのである。


 僕と出かけるときは、こんなに、きれいにしていないのに・・・


 妻が、別人のように感じられた。年齢も、かなり若く見えた。


 ついに、妻が動き始めてしまったのだ。


 心臓が、バクバクしてきた。


 本音を言えば、これ以上、見たくないのだ。


 不倫の現場を、押さえたからといって、


 僕は、何の利益があるのだろう?


 待っているのは、不快感と、決定的な家庭崩壊のみである。


 そうしているうちに、妻は、少し急ぐように、


 駅の方へと歩いて行った。


 僕は、車から降り、妻を尾行することにした。


 後を、つけている間、僕の方が悪いことしているようで、


 息が詰まる思いだった。


 心臓が、破裂しそうで、何度も、引き返そうと思った。


 助けて下さい! 勘弁してください!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(29)愛ルケ■


 妻は不倫旅行から、帰ってきてからも、


 何事も、なかったように、家事と子育てをしている。


 僕も、とりあえず、何も知らないふりをしていた。


 真実を自分で確かめてから、結論を出そうと思った。


 小学5年生の、一番上の子供から、時々、土曜と日曜に、子供たちで、


 妻がいない間、留守番をしていることを聞いた。


 子供を犠牲にしてまで、不倫の快楽に走るとは、呆れてくる。


 来週、ついに僕は、妻に内緒で、夏休みを取り、


 日常の、妻の行動を、尾行することにした。


 すべての、真実を、ビデオとカメラに収めようと思った。


 でも、なぜか、吐き気がし、胃が痛くなって、震えてきた。


 真実が怖い。知ったところで、待っているのは破局だ。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(28)愛ルケ■


 同期の山田と、飲んだ後、子供たちのいる家へ帰った。


 ドアを開けると、「おかえりなさい。」と妻の母がいた。


 妻の留守の間、富山から、妻の母が、子供たちの世話に、来ていたのだ。


 「お疲れでしょう?」「お食事は?」と、優しく、聞いてきた。


 でも、急に、妻の不倫疑惑が、頭によぎり、ムカついてきたのだ。


 この親は、自分の娘を、どういう教育をしてきたのだ?


 それとも、この母親も不倫してきたことがあるのか?


 子供をもつ娘が不倫をすることに、何とも思わないのか?


 妻の母親に、当たりそうになったので、会話もせず、


 無視して、今日は寝ることにした。


 もう、家庭崩壊だな。離婚しかないか。


 でも、僕は、何も悪いことしてない!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(27)■


 今日は、妻のほうから、誕生日を祝うためのディナーを、


 キャンセルされたて、あげくの果てに、今日は泊まりで、帰らないとは・・・・・


 僕の、妻への気持ちを、踏みにじまれた気分になった。


 あまりにも、むしゃくしゃしたので、今夜は、


 同期の山田と、飲んで帰ることにした。


 山田と、夕方、渋谷で待ち合わせ、居酒屋に入った時、


 いきなり、僕に聞いてきた。


 「冬香さんは、今日は旅行なの?」


 僕は、なぜ、山田が、妻が泊まりで、


 出かけたことを知っているのか、不思議に思った。


 「さっき、小田急の新宿駅で、大きなカバンを持って、


 待ち合わせをしているところを見たんだよ。」


 山田は、申し訳なさそうに、続けた。


 「実は、気になったので、しばらく見ていたんだ。」


 「すると、50歳くらいの男性と一緒で、


 寄り添うように、ロマンスカーに乗ったんだよ。」


 「人違いかもしれないので、とりあえず、君に確認したんだ。」


 もう、妻とは終わりだと思い、僕は、正直に、今までのことを、


 山田に話して、相談しょうとした。


 すると、山田は、深刻な顔して、


 「冬香さんを、僕の妻が、以前、千駄ヶ谷で見たと、言っただろ?」


 「その後も、よく見かけるらしく、たまに、50歳くらいの男性と、


 手をつないで、歩いているらしいよ。」


 僕は、妻がメールをしている村尾という男のことが、頭に浮かんだ。


 せっかく、僕が計画した、妻の誕生日のディナーをキャンセルさせ、


 堂々と、泊りがけで、誕生日に、不倫旅行をするなんて、


 かなり、腹がすわっていて、たちの悪い奴だと思い、


 不安と怒りとが、僕を襲った。


 なぜ、僕は、こんな目に遭わなければいけないんだ?


 絶望の中で、死にたい気分になってきた。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(26)■


 ルンルン気分で、家に帰り、早速、妻に、誕生日の予定を、


 伝えようとした。


 しかし、とんでもない言葉が、僕を失望のどん底に落としいれた。 


 「誕生日の日は、昔、勤めていた会社の会があって、


泊まりがけで、出かけるの。」


 「子供たちの、面倒は、富山のお母さんに来てもらうから、


 大丈夫よ。」と、返事が帰ってきたのだ。


 なぜ、妻の誕生日に、妻の母と、過ごさないといけないのだ。


 それも、誕生日の日に、泊りがけで、出かけるとはありえない。


 平日なのに泊りがけで、昔の会社の会なんて、おかしいではないか?


 怒りと、不信感が、僕を襲いかかった。


 やっぱり、不倫相手と誕生日祝いの旅行にでも行くのか?


 せっかくの誕生日のセッティングも、水の泡だ。


 もう嫌だ!気が狂いそうだ!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(25)■

 子供がいなければ、おそらく離婚していただろう。

 いや、離婚されていただろう。

 それなのに、毎日、妻は、僕に対して我慢大会をしている。

 でも、僕は妻のことは、今でも好きなのだ。

 妻が、不倫をしていないことを前提にしてだが・・・

 僕は、夫婦関係の、最後の修復策として、明案を思いついた。

 妻の誕生日が、もうすぐなので、盛大にレストランでお祝いをし、

 奮発して、豪華な指輪を、プレゼントをすることに決めた。

 妻が感動してくれるよう、できる限り、お金をかけたいと思った。

 もう、これで、ダメなら、覚悟を決めることにするつもりだ。

 翌日、会社帰りに、マスコミに取上げられ、最近有名になった、

 イタリアンレストランで、一人3万円のコース料理を予約した。

 さらに、妻が、雑誌で欲しそうにしていた、高級ブランドの宝石を、

 100万も出して、百貨店で買ったのである。

 おそらく、これほど豪華な、妻の誕生日は、結婚以来、初めてある。

 あとは、妻の誕生日を、待つだけだ。

 あまりにも奮発したので、妻が喜ぶ姿が目に浮かび、

 わくわく、ドキドキしてきた。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(24)■


 最近、読んだ本で、恐ろしいデータを目にした。


 DNA解析で、父子鑑定が可能になっている。


 ある産婦人科医が、先天的な病気を調べるために、


 親子のDNAを調べたところ、十人に一人は、


 不倫の子がいることを発見したらしい。


 また、イギリスの父子鑑定を専門に行っている政府機関でも、


 七人に一人の割合で、不倫の子がいると推定しているらしい。


 避妊や中絶ができる、今でも、この割合であるから、


 昔は、どのくらいの不倫の子がいたことなのか?


 ふと、僕の3人の子供たちは、本当に実の子か、不安になった。


 もっと怖いのは、妻が、今の不倫相手との子供ができたら、


 僕は、どう対応したらいいのか?


 黙って、中絶する気なのか?


 もしくは、堂々と、僕の子と偽って、生む気なのか?


 でも、僕は、妻とセックスしていないのだから、


 絶対騙されない。


 どちらにしても、今後、最悪のことが起こるかもしれない。


 もう、何もかも考えたくない!


 気が狂いそうになってきた。


 助けて下さい!助けて下さい!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(23)■


 先日の出来事以来、妻との夫婦関係は、ますます、悪化し、


 家の中は、寒いくらい、冷え切った雰囲気が漂っていた。


 僕は、妻の不倫相手との、メールの件が気になり、


 妻と会話を、する気すらなく、


 妻は、睡眠薬を入れた酒を飲まされ、


 無理やり犯されたことで、僕を完全に避けている。


 子供たちは、この冷え切った家庭の中で、


 元気もなく、暗い雰囲気になっていた。


 間違いなく、子供たちは悪くない。


 誰が悪いのか?


 僕は悪くない!


 でも、妻が浮気をしているのは、明白だ。


 今後、どうしていけばいいのか。


 会社に行っても、仕事が手につかず、


 仕事で大きなミスが、連発し始めた。


 助けて下さい!助けて下さい!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(22)■

 家に帰ったら、妻はまだ起きていた。

 僕は、酒に睡眠薬をまぜて、妻に飲ませることにした。

 いやがる妻に、グラスに一杯に酒と睡眠薬を注ぎ、飲ませた。

 しばらくすると、妻は、眠くなってきたようだったので、

 早速、妻を、僕の寝室に無理やり連れて行くことにした。

 妻は、必死に抵抗しているようだったが、

 頭がくらくらして、カラダも自由に動かないようだった。

 僕は、すばやく、妻を裸にさせ、全身を舐めまわそうとした。

 さすがに、久しぶりの、妻の裸を見て、すごく興奮してきた。

 もう、何年も、見ていないのである。

 でも、最後に見たときより、間違いなく、色っぽくなった。

 何故だろうか。

 毎日、AVビデオを楽しんでいる僕でも、妻を見て、

 20歳代の若い女の子と、引けを取らないくらい、

 魅力的に見えたのである。

 やはり、不倫をしているのか。

 他に男がいるから、このような妖艶な雰囲気を出せるのか。

 妻の裸を前に、妄想にふけていると、隣の部屋で、妻の携帯電話にメールが、

 着信する音が聞こえた。

 僕は、妻が全裸で熟睡しているのを確認して、

 メールをチェックしてみることにした。

 普段なら、見せてもらえないが、今日は、妻のメールは見放題だ。

 しかし、携帯電話を手にした瞬間、僕は衝撃的な事実を、目にしてしまった。

 「この前の、君は最高だった。愛しているよ。」

 「今度はいつ会えるの。」

 村尾という男からのメールだった。

 他に着信メールはないか、調べたが、すべて削除しているようだった。

 僕は、あまりにもショックで、これ以上、何も考えたくなかった。

 妻に対し怒りが込み上げ、カラダに、触れるどころか、

 セックスをする気にも、ならなかった。

 頭をかかえ、不倫相手のことを考えながら、

 僕は、そのまま、寝てしまった。

 助けて下さい。助けて下さい。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(21)■


 仕事帰り、同僚の小松と、飲みに行った。


 小松夫妻は、子供がいないらしい。


 何度も、不妊治療などで、がんばったらしい。


 でも、奥さんが37歳になった時、あきらめたと言った。


 でも、最近も、ラブラブらしく、AVビデオを、


 一緒に見て、いろんなプレイを楽しんでいるらしい。


 僕は、すごく羨ましく思った。


 僕は、妻が、いつも拒むので、最近は、ひとり、部屋で、


 AVビデオを見るのが、日課になっている。


 AVビデオを見ている僕に対して、


 すごく汚いものとして、妻は、避けていくのである。


 僕が妻以外の女性の裸を見ることが、


 浮気のはじまりだと思っているらしい。


 僕は、妻が拒むから、AVビデオを見る。


 妻は、AVビデオをみる夫が、不潔だから、近寄りたくない。


 これが、夫婦の家庭内別居の悪循環なのである。


 だから、夫婦関係修復不可能なので、犯すしかないのである。


 かなり、酔ったようなので、小松と別れ、家路に向かった。


 タクシーの中で、ポケットに、睡眠薬が入っているのを確認した。


 よし、今夜はやるぞ!

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(20)■


 ここ、何年も、妻とのセックスが、全くない。


 僕は、したくて、したくて、仕方がない。


 でも、妻が、拒否するのだ。


 この前も、しようとしたら、拒否された。


 そんなに、僕のことが、嫌なのか?


 少なくとも、僕は、妻のことを、今も、愛してる。


 でも、妻が、僕とセックスをするのが、イヤなくらい、


 僕のことが、キライなら、離婚した方が、いいのではないか?


 でも、3人の子供たちのことを思うと、


 親の身勝手な理由で、離婚など、かわいそうで、出来ない。


 そう、考えただけで、妻に対して、苛立ちを感じてくる。


 もう、解決するには、強行策をとるしかないと思った。


 妻が、させてくれないなら、犯してやればいいのである。


 まさか、婦女暴行で、逮捕されることなど、ありえない。


 僕たちは、夫婦なのだ。一種の、プレイなのだ。


 そう、自分に言い聞かせながら、今夜、決行しょうと思った。


 やはり、製薬会社に勤務する以上、睡眠薬で、眠らせ、


 犯すのが、手っ取り早い。


 いつもは、妻に弱腰な僕が、変貌していくのを感じた。


 これでいいのか・・・


 でも、悪いのは、妻なのだ・・・


 自分でも、錯乱状態になってきた。


 助けて下さい!助けて下さい!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(19)■


 朝、いつものように、満員電車で、日経新聞を読んでいた。


 同じように読んでいる、サラリーマンが、なぜか、


 すごく、気になった。


 みんな、ズボンの前を、隠すように、新聞を持っているのである。


 なるほど、僕は、今日の「愛の流刑地」読んで、納得した。


 僕までが、ズボンの前を、隠したくなったからだ。


 朝っぱらから、セックス描写が、すごく大胆だったのである。


 その妻は、夫にもしないことを、淫乱にも、不倫相手にしている。


 自ら、不倫相手のあそこを、好んで握り、顔を寄せ、


 「あそこに接吻したい」といい、口に含み、優しく舌でなぞる。


 あれだけの、夫とのセックス嫌いの妻が、不倫相手となら、


 別人のように、淫乱になり、快楽のジェットコースターに乗って、


 われを忘れて、絶叫しはじめるなんて・・・


 朝から、目が覚めるような内容である。


 通勤時間に、こんなに楽しめるとは、朝から得した気分だ。


 でも、ふっと、僕の妻のことが、頭によぎった。


 これは、他人事ではないのだ。


 昨夜も、妻が携帯メールを、こっそり楽しんでいることを、


 思い出した。また、不倫相手とメールか? 


 もしかして、僕の妻も、このようなことをしているのか?


 電車を降りたとたん、急に、胃が痛み、吐き気がしてきた。


 仕事のストレスより、妻とのストレスの方が、僕を悩ます。


 勘弁してください。助けてください。



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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(18)■


 今まで、仕事一筋で、家のことを、妻にすべて任せ、


 気にかけていなかったが、よく注意して、観察していると


 疑問に感じる点が、多いことに気が付く。


 日常、妻との会話は、ほとんどなく、お互い生活を、


 楽しんでいるわけでもない。


 僕は、会社へ行って、まじめに働き、給料をもらい、


 家族を養うという、当たり前なこと、日々、単調に、


 繰り返すだけだ。


 妻も、3人の子供を、育てるために、家事をこなすという、


 ごく当たり前な、毎日を、単調に過ごすことが、日課であり、


 楽しくも、悲しくもなく、平和に生きているだけである。


 しかし、妻の、水を得た魚のように、生き生きと楽しそうな、


 携帯メールを打っている姿に、目がとまった。


 僕と妻は、最近、メールすら交わすことも、なくなっている。


 当たり前だが、メールを交わすほどの、用事もなく、


 会社へ行って、緊急時には、電話をすればいいだけである。


 なぜ、妻は、あんなに楽しそうに、メールをしているのか?


 誰と、メールをしているのか、すごく気になった。


 案の定、聞いてみても、「子供たちの学校のお母さんとの、


 連絡をしているだけよ。」と、返ってくるだけである。


 そんなに、お母さん達との連絡は、ウキウキするほど、


 楽しいものなのか?


 僕は、妻のスキを見て、携帯をチェックしたいと思った。


 でも、見ることで、衝撃的な事実が、待っているかも・・・


 勘弁してください!助けてください!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(17)■


 最近、妻の行動に、呆れることが多い。


 子供が、体調が悪く、学校を早退して、家に帰った時、


 妻は、出かけていて、寒い雨の中、鍵を持っていないので、


 2時間も、外で、待っていたらしい。


 そのため、高熱が出て、寝込んでしまった。


 僕が、妻に、「昼間から、どこへ行っていたのか」と、


 聞くと、「引越して、忙しいのよ。」と、怒り出す。


 熱を出した子供にも、当たる始末だ。


 妻は、よく、上の空で、注意散漫で、何かおかしい。


 やっぱり、不倫が原因なのか?


 勘弁してください。助けてください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(16)■

 本当に、最近の夫婦は、セックスレスが、異常に多いらしい。

 単純に相手が嫌いなのはともかく、疲れていたり、飽きたり、

 
 子供がいるなど、いろいろあるが、セックスが、苦痛で、

 歓びを感じないというのが、特に、原因のようだ。

 しかし、不倫相手が、歓びを感じるように導き、

 セックス嫌いだった、女性が、開花していくと、

 もう、夫が、何をやっても、妻を、引き戻すことはできない。

 不倫そのものが、悪いことではなく、自分を認めてくれ、

 女を目覚めさせてくれたことへの、相手への感謝に変わる。

 夫としては、恐ろしい、悪夢を感じる。

 まさか、僕の妻だけは、そんなことはありえない!

 そう、言い聞かせ、日本経済新聞を読んでいる自分が、

 ひどく、みじめに感じた。

 勘弁してください。助けてください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(15)■

 昨日の、夜の疲れも感じず、すがすがしく、家を出た。

 僕は、いつものように、満員電車の中で、日本経済新聞を裏面から、

 読み始める。もちろん、「愛の流刑地」を読むためだ。

 でも、他人事と思えない内容が、朝から、目に入ってきた。

 夫のものを、握らないのに、不倫相手のものを握って、満たされる

 不倫妻の描写が、凄くリアルに書かれていた。

 もし、僕の妻が、不倫相手とキスをした口と、その男のものを、

 握っていた手で、平然と、我が子にキスをしたり、触れたりしたら、

 絶対僕は許さない。罪のない子供までもが、汚れて、触りたくもない。

 僕は、朝から、気になったことが一つある。

 見間違いならいいのだが、キスマークらしきものが妻の首に・・・

 いや、やっぱり、目の錯覚かも・・・

 最近、目が、かすむことも多いし・・・

 勘弁してください。助けてください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(14)■

 後藤は、30台後半だというのに、いまだ、イケメンで、

 入社当時から、年をとらないようだ。

 少し、羨ましく感じる。

 そのイケメン目当てに、二人の女性が、逆ナンパしてきたのだ。

 結婚してから、何人もの女性と不倫している後藤は、

 さすが、女性を扱うのがうまい。

 ふと、後藤が盛り上がっている、片隅で、僕は我に帰った。

 こんなことをしていて、後悔しないか?

 自分自身を問いただした。

 確か、後藤は、何人もの女性と不倫して、楽しんでいるが、

 家庭は、完全に崩壊しているらしい。

 中学の息子も、荒れていて、手がつけられないらしい。

 僕は、後藤には、悪かったが、最終電車で帰ることにした。

 僕は、妻を信じ、子どもを大切に思い、一線を越えることを

 踏みとどまった。

 きっと、今日の僕は正しいと思った。妻を信じたことを・・・

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(13)■

 僕は、会社帰り、妻には、会社の送別会で、遅くなると電話し、

 同期の、後藤と、六本木のクラブ</a>に、踊りに行った。

 久しぶりの、熱気を感じた。

 昔、会社帰りに、ディスコに行っていたころを思い出した。

 後藤が、僕に、言った。

 久しぶりに、ナンパしようぜ!

 後藤とは、入社当時からの、友達で、よくナンパをしたものだ。

 僕は、妻も浮気をしているかもしれないしと、

 なぜか、罪悪感が、吹っ切れ、胸の高鳴りを感じた。

 そうこう、しているうちに、20代後半くらいの、

 女性2人が、声をかけてきた。

 僕も、まだ、捨てたものではないな・・・

 独身の時に戻ったような、ココロがわくわくしてきた。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(12)■

 僕は、最近、まじめに生きているのが、馬鹿らしくなった。

 なぜなら、妻が、昼間、浮気をしているかもしれないからだ。

 もう、家庭を大事にするのを、やめようか?

 子供には、悪いけど、僕も、遊びに、浮気に、人生を楽しもうと、

 真剣に考え始めた。

 ある友人が、心が晴れる、アドバイスをくれたのだ。

 彼は、妻も、子供も、恋人も、みんな愛しているらしい。

 僕も、恋人をつくり、人生の考え方を、180度転換してみよう。

 妻の、浮気を心配していても、人生が、前に進まないし・・・

 そうだ、昔、ディスコに行ったみたいに、踊ろう!クラブに行こう!

 なぜか、ワクワクしてきた。

 

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(11)

 東京勤務になり、久しぶりに、他の都内の営業所で勤務する、同期の

 山田と飲みに行った。

 数年前、彼が、大阪で勤務している時、家族ぐるみで、付き合ったものだ。

 山田は、言いにくそうに、僕に、聞いた。

 「奥さんは、千駄ヶ谷に、親戚でもいるの?」

 山田の妻は、千駄ヶ谷で、パートをしていて、僕の妻を、見かけたらしい。

 「人違いだと思うのだけど、週に1~2回に駅前で、見かけると

 言っていたよ。でも、たまに、50歳くらいの男性と一緒だから、

 親戚かなと・・・」

 僕は、昼間、妻が何をしているのか、急に気になった。

 もしかして、50歳の男と不倫?

 まさか! そんな馬鹿な!

 あまりにも、ショックで、放心状態になった。

 勘弁してください! 助けてください!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(10)

 最近、通勤電車の中で、日本経済新聞の朝刊を読むとき、

 どうしても、一番最後のページから、読んでしまう。

 もちろん、「愛の流刑地」を読むためです。

 子供が、3人もいる母親の女性とは、思えないほどの、

 濃密な不倫描写が書かれています。

 読んでいて、わくわくするのですが、僕の妻のと、行動が、

 同じなので、他人事ではありません。

 朝から、読んでしまうと、仕事も手につかないのです。

 夫に、満足できない妻が、不倫で快楽を求めるのは、

 普通の女として、常識なのですか?

 それとも、悪女で、地獄に堕ちるべきなのですか?

 勘弁してください! 助けてください!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(9)

 転勤のため、東京へ来て、数日経ちました。

 仕事がない日、家族で遊びに行こうと思ったら、

 妻が、用事があるので、子供たちの世話をしてねと、

 出かけてしまった。

 妻は、最近、色気が出てき、美しくなった気がする。

 今日も、キレイにお化粧をし、自分の妻ながら、魅力的だ。

 でも、どうして、そんなに、キレイにして、出かけるのか?

 僕は、仕方なく、子供たちと、デパートに出かけたが、

 妻のことが、気になり、不安が襲った。

 まさか、不倫か?

 でも、堂々と、僕がいる時に、不倫に出かけることをするのか?

 そこまで、僕は、バカにされているのか?

 なぜか、叫びたい気分になった。

 勘弁してください!助けてください!

 子供たちは、心配そうに、僕の顔を見ていた。

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(8)

 最近、会社の同僚と、話題になるのが、妻との夜の営みだ。

 僕は、42歳で、妻は、36歳だ。

 同僚も、妻との夜は、数年、全くないと言っている。

 夫は、強く求めるのだが、妻は拒むらしい。

 うちの妻とと同じだ。みじめなものだ。

 同年代の主婦も、みんな、夫としたいと思わない。と言うのが、

 理由らしい。 


 でも、実は、他の男性と関係があることが多く、知らないのは、

 夫だけと言うことも、最近は、よく聞く。

 まさか、やっぱり、うちの妻も・・・

 考えるだけで、仕事も、手につかない。

 もう、いざとなれば、僕も、浮気をすべきなのか?

 自暴自棄に、なってしまう。

 そのとき、ふっと、まだ幼稚園児の子供のことが、頭をよぎった。

 勘弁してくだだい!助けてください!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(7)

 ついに、4月から、東京に転勤なので、大阪から、新百合ヶ丘の

 マンションに、引越して来ました。

 でも、妻は、そわそわして、落ち着かない。

 やっぱり、東京にでも不倫相手がいるのか?僕はいらだってきた。

 この前、ある人に、妻のことを相談したら、「奥さんは、

 家政婦じゃないし、もっと、夫婦で会話をして、優しい言葉をかけて、

 女として、かまってあげた方がいい」と、アドバイスをいただいたので、

 妻に、「いつもありがとう。最近きれいになったね。愛してるよ」と、

 そっと、声をかけてみた。

 すると、妻は、気持ち悪そうに、不吉なものを見る目で、僕を

 にらんだ。あげくの果てに、不浄なものを払うように、念仏まで、

 唱えだした。

 もう、僕も、あきれて、無言で、自分の部屋に、逃げ去った。

 少し、冷静になって、考えてみた。

 「僕は、何か悪いことをしたのか?」自分がわからなくなり、

 ベットに、もぐり、そのまま寝てしまった。

 勘弁してください!助けて下さい!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(6)

 この前、細木数子の番組で、子供ができない芸能人に、

 お墓参りをしてくるように、アドバイスした。念入りにお墓を磨いた結果、

 すぐ、赤ちゃんができたことで、驚いて、アドバイスを受けた本人が、

 報告していた。

 僕も、子供が授かるようにと、切実に願う頃に戻りたいと、考えてしまった。

 今は、子作りするどころか、妻とのラブラブな夜は、何年も経験ないのに。

 僕は、妻を、愛しているし、ラブラブなことをしたいんだが・・・

 やっぱり、他の男と、妻だけは、楽しんでいるのか?
 
 でも、万が一、妻が、不倫相手と、子供を作ったら、どうすればいいのか?

 背筋がぞっとした。

 神様! そんな意地悪なことだけは、絶対しないで下さい!

 子供が、欲しい男女は、他に、一杯いるのですから・・・

 勘弁してください! 助けてください!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(5)

 最近、細木数子さんの、テレビ番組で、離婚した家の子供は、不幸になり、

 きちんとした人間に、育たないようなことを、言っていたが、本当なのか?

 もし、妻の浮気が原因で、離婚したら、被害者は子供だ。

 でも、おそらく、子供は、妻が取るだろう。

 もし、僕が、子供を引き取ったとしても、仕事と両立できる自信がない。

 結局、人生も狂い、迷惑を被るのは、子供たちだけだ。

 NHKの番組で、「百年の恋」という、妻と夫が家事と仕事が

 逆転するドラマをやっていたが、妻たちの日々の苦労は、よくわかった。

 でも、妻が、不倫をしてもいいというのは、まったく別の話だ。

 このまま、知らぬが仏がいいのか?

 もう、目をそむけたい。

 ああっ・・・ 夜も、眠れない・・・・・・

 助けてください!本当に勘弁してください!!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(4)

 僕は、周りから、自己中心的で、やや古い考え方の人だと、見られている。

 そんな僕も、妻と、3人の子供を抱える、平凡な家庭を持っている。

 現在、大阪の高槻に住んでいて、製薬会社に勤務しています。

 でも、4月から、東京へ転勤で、新百合ヶ丘に引越する予定となりました。

 日本橋の会社まで、これから通うことになるのだが、

 なぜか、嫌な予感が、するのである。

 妻に異変が起きているような・・・

 東京に行かない方が、いいのではないか・・・

 ふと、不倫の香りの風が吹いたような気がした・・・

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(3)

 最近、妻の冬香が、妙に、キレイになったような、気がする。

 肌が、艶々してきた。化粧品を変えたのかな?

 普通の夫なら、「いいことだ。良かった、良かった」と何気なく

 満足して、終わりだろう。

 でも、妻の浮気疑惑がある、僕の妻は、それで、終わらせるわけには

 いかない。

 この前、同じマンションの、妻の友だちに、会社帰りに、バッタリ会った。

 彼女が、冗談半分に、こう言った。

 「最近、冬香さん、キレイになったわね。旦那さんの愛が一杯受けたから?

 女は、愛されると、キレイになるものよ。」

 この言葉を、聞いた、僕は、背筋が寒くなった。

 この前、東京へ行ったとき、ホテルで妻に夜の営みを妻に、拒否されて

 いるのだ。

 最近、手も、握らせてもらえない。

 愛を、与えたくても、拒否されるのだ。

 ますます、妻が、怪しくなってくる。

 勘弁して下さい! 僕のどこが悪いんだ!

 助けてください! 助けてください!!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(2)

 冬香が、最近、見慣れない、ハイヒールのかたちのネックレスを


 大事そうに、磨いたり、眺めたりしているのに、気づきました。


 僕が、あげた指輪や、ネックレスは、無造作に、粗悪な箱に入れて


 ほったらかしなのに、おかしいじゃないか!


 自分で、買うにも、一言あってもいいし、いかにも、もらった感じが


 行動にあらわれている。


 不倫相手にもらったものだ! 


 間違いない!


 でも、何て、切り出せばいいのか?


 最近、会社で仕事が手につかないです。


 このままでは、リストラか、左遷になりそう。


 僕の勤める、製薬会社業界は、再編で厳しくなるばかりなのに・・・


 助けてください! 助けて下さい!! もう勘弁してください!!!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(1)

 不倫妻である冬香の夫です。現在、大阪に住んでいます。


 4月から、東京に転勤が決まって、冬香は、毎日落ち着きがありません。


 先日、子供を、親に見てもらい、新居を探しに、一緒に上京しましたが、


 翌日、僕は、仕事もあるので、先に大阪に帰り、妻の冬香は残りました。


 冬香が、どうしても、子供の学校の手続きがあり、いろいろと揃えるものも


 あるから、もう一日、東京に残りたいと言い出しました。


 その時は、まったく不審に思いませんでしたが、不覚でした。


 なるほど、不倫相手に会うためだとは、まったく気づきませんでした。


 夜の生活を、夫の私とは拒むのに、不倫相手とは、激しくしているとは・・


 なぜだ!子供も3人いるのに!下の子は、幼稚園児ですよ。


 信じられない。今の、主婦たちは、これが常識ですか?


 勘弁してください。お願いします。


 助けてください! 助けてください!! もう勘弁してください!!!


http://blog.with2.net/link.php/73895  ⇒「愛の流刑地」の最新チェック!

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●「愛の流刑地」について●


   日本経済新聞の朝刊で、毎日連載している、「愛の流刑地」は、


   あの、「失楽園」でおなじみの、渡辺淳一が書いた小説です。


   僕は、毎朝、通勤電車の中で、「愛の流刑地」を読んでいますが、


   よく考えると、僕の家庭事情と、「愛の流刑地」の内容が、


   そっくりなのに、気づきました。これは、他人事ではない。


   不倫を楽しんでる人妻である冬香は、実は、僕の妻なのかもしれない。


   間違いないかも・・・・・


   助けてください! 助けてください!!


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http://blog.livedoor.jp/kinokok2004/  ⇒「愛の流刑地」 livedoor版 (第1話~最新号まで!)


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http://blog.with2.net/link.php/73895  ⇒愛ルケ! ランキングの最新情報!

 

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  http://kinokok2005.jugem.jp  ⇒もう、「愛ルケ」が、他人事ではなくなるかも・・・


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●【2】愛の流刑地(第26~40話)不倫妻をもつ夫の悲しい日記~愛ルケ

愛の流刑地は、渡辺淳一の「失楽園」に次ぐ、話題の小説。日本経済新聞(朝刊)に連載中!

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●「愛の流刑地」について●


   日本経済新聞の朝刊で、毎日連載している、「愛の流刑地」は、


   あの、「失楽園」でおなじみの、渡辺淳一が書いた小説です。


   僕は、毎朝、通勤電車の中で、「愛の流刑地」を読んでいますが、


   よく考えると、僕の家庭事情と、「愛の流刑地」の内容が、


   そっくりなのに、気づきました。これは、他人事ではない。


   不倫を楽しんでる人妻である冬香は、実は、僕の妻なのかもしれない。


   間違いないかも・・・・・


   助けてください! 助けてください!!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(41)愛ルケ■


 昨日の夫婦喧嘩のことが、気にかかりながら、


 朝起きたら、すぐに、会社へ向かった。


 妻は、別室で、まだ眠っているようだったので、


 無言で、朝食もとらず、家を出たのだ。


 会社でも、妻のことが、気になり、仕事も手につかなかった。


 僕は、言い過ぎたのではないか?


 セックスレスくらいで、怒ることは、間違いなのか?


 世間の夫婦も、こんなことでは、喧嘩をしないのか?


 自分の常識は、世間の常識とは、違っているのだろうか?


 この気持ちを、すっきりさせたく、後輩の、東條を、


 仕事の後、飲みに誘った。


 「先輩、気にしない方がいいですよ。」


 「雑誌のアンケート調査で、今どきの30~40歳代の夫婦は、


 大多数、特に、夫婦の仲が悪いのでもなく、セックスレスで、


 ただ単に、お互い干渉するのが、わずらわしいという、


 データが記事になっていましたよ。」


 「先輩、奥さんを、愛しすぎているのではないですか?」


 「もっと、楽に、考えましょう。」


 「若い娘と、不倫するくらいの方が、精神的にいいですよ。」


 東條の言葉に、ぼくは、少し気持ちは、落ち着いたが、


 さすがに、妻の、不倫疑惑のことは、言えなかった。


 確かに、僕は、妻を愛している。しかし、片想いだ。


 妻は、僕を、汚らわしいと、避けている。


 ましてや、僕よりも、10歳くらい年上の、おっさんと、


 不倫するなんて・・・・


 でも、事実なんだ!


 かなり、酒に酔ってから、東條と新宿駅で別れた。


 もう11時を、過ぎているようだった。


 帰り道、ふっと、昨夜の、妻との喧嘩のことを思い出した。


 妻は、今夜、泊りがけで出かけると言っていたが、本気なのか?


 やっぱり、僕よりも、不倫をとるのか?


 本当に、出かけて、家に、いなかったら、どうしょう?


 自宅に、近づくにつれて、酔いが、一気に醒めてきた。


 助けて下さい!勘弁してください!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(40)愛ルケ■


 僕の、甘い誘いの言葉に、妻は、嫌悪感一杯の顔をした。


 何を言っているのですか?


 「絶対に嫌ですから。」


 冷ややかに、つぶやいた。


 「でも、僕は、今でもずっと、君が好きなんだよ。」


 僕は、心を込めて伝え、妻を、ソファーに押し倒そうとした、


 すると、妻は、突然、叫んだ。


 「止めてよ!汚らわしい!」


 「あなたとするくらいなら、死んだ方がましだわ。」


 僕は、妻の言葉を疑った。


 汚らわしいのは、不倫をしている妻の方だろう?


 僕は、ついに、堪忍袋の緒が切れた。


 「それなら、もう、出て行け!」


 「二度と、僕の前に、現れるな!」


 「君のように、勝手な女は、地獄に堕ちてしまえ!」


 妻も、言い返してきた。


 「あなたなんて、結婚する前から、好きではなかったわよ。」


 「私こそ、もう、あなたとの、結婚生活に耐えられないわ!」


 「子供たちを、連れて、出て行きます!」


 僕は、逆切れする妻に呆れた。


 「なにもやらない。お前一人、出ていけ!」


 僕は、妻の顔も見たくなくなり、そのまま、寝室へ行った。


 僕の目から、涙が溢れた。


 好きだったのに・・・


 なぜ、僕が、こんな目に合うのだ。


 助けて下さい!勘弁してください!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(39)愛ルケ■


 僕は、風呂を上がり、ソファーで、ゆっくりビールを飲んだ。


 僕は、妻から、何度も、夜の営みを、拒否されている。


 もう耐えられない。


 最近の、妻の冷ややかな態度に、苛立ちも感じるのだ。


 不倫相手とは、関係を持つのに、夫とは、拒否するとは・・・


 僕の、何が、不満なんだ!


 僕には、わけがわからない。


 もし、今日、僕を避けたら、離婚しよう。


 これ以上、仮面夫婦を装ってもしょうがない。


 何がなんでも、今夜は、満足させてやる。


 ビールを飲みながら、一気に栄養ドリンクも飲んだ。


 久しぶりに、体中が燃えるように、高ぶってきた。


 しばらくして、妻も、風呂から上がったようだった。


 そして、やさしく、妻を呼んだ。


 一緒にビールでも飲まないか。


 たまには、一緒に寝ようよ。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(38)愛ルケ■


 僕は、ゆっくりと、湯船に入り、すべてを洗い流したかった。


 でも、もう、許せない。


 妻の不倫は、寛大な僕の心の限度を越えている。


 不倫というものは、本当は純愛なんだと思う。


 不純な結婚を前提とした恋愛とは、格段に純粋だ。


 よくあるのが、結婚をする相手に、いろいろ注文をつけたがることだ。


 金持ちだの、高学歴だの、一流会社勤務だの、容姿端麗だの、


 玉の輿だのと、きりがないくらい、不純なことを並べたがる。


 でも、不倫で得るものは、ただ愛のみである。


 今ある、子供達との幸せな家庭生活も、夫婦で築いた財産も、


 すべて、一瞬に失うのである。


 何もかも、破壊しても、妻は、好きな相手ができたのだ。


 僕よりも、好きになってしまったのだ。


 悲しい、悲しすぎる。


 子供たちはどうなるのだ。


 ただの、犠牲者なのか。


 何も悪いことしていないのに・・・


 妻の不倫現場を見てから、僕は、覚悟はできている。


 離婚届には、印を押してある。


 後は、妻に署名・捺印をさせ、役所に出すだけだ。


 よしっ、今夜、夫婦の絆を試す、最後のチャンスを、妻に与えよう。


 僕は、決心して、勢いよく、風呂から出た。


 助けて下さい。勘弁してください。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(37)愛ルケ■


 子供たちも、夏休みになり、明日から、


 富山の実家に遊びに行くらしい。


 最近、子供たちも、身の回りのことは、自分でできるようになり、


 妻も、子供に手がかからなくなったようだ。


 自由な時間が増えた分、妻は、不倫をする時間も増えたのか?


 僕が、仕事から疲れて帰って、リビングでくつろいでいると、


 妻が、僕に明日の予定を、伝えに来た。


 明日、学生時代の友達が、上京して来て、外苑の花火大会に行きます。


 夜、遅くなりそうだし、子供たちは、富山の実家に遊びに行き、


 いないから、私も泊まってきますね。


 僕は、呆れた。


 よくも、そんな嘘をつけるな!


 言葉に出しかけたが、ぐっと堪えた。


 子供たちを、実家に帰して、堂々と、お泊りで、不倫なんて。


 本当に信じられない女だ。


 どうして、こうなってしまったのだろう。


 僕のどこが悪いのか?


 人並みに、仕事で稼ぎ、家族サービスもしてきた。


 夜の営みに、満足していないのか?


 僕のテクニックが下手なのか?


 不倫相手とやっているのに、僕とは拒むなんて、


 やっぱり、僕が、満足をさせてないのかも。


 でも、三人の子供もできたのに・・・


 ますます、自暴自棄になってきた。


 すごく悲しいよ。また、涙が出てきてしまう。


 助けて下さい。勘弁してください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(36)愛ルケ■


 最近、妻の姿を見ただけで、ムカつく。


 浮気現場を見たことを、思い出すだけで、


 妻が早く、死んでしまえばいいのにと思ってしまう。


 でも、妻に保険を掛けているわけでもないし、


 僕には何の利益もない。


 ましてや、妻が死んでしまったら、


 僕が仕事中、三人の小学生の子供たちの世話を誰がするのか。


 一番の女の子は、益々かわいくなってきた。


 二人の、男の子も、わんぱくで、将来が楽しみだ。


 でも、子供たちが、母親が、父親以外の男と、


 遊んでいるなんて知ったら、どう思うのだろうか。


 きっと、不信感で一杯になり、グレるだろう。


 妻が、浮気をするなんて、百害あって一利なしなのである。


 やっぱり、生かさず殺さずで、見て見ぬふりをするのが、


 得策なのか。


 賢い妻は、夫が、浮気した時、荒立たせず、深く追求しないで、


 掌で転がして、主導権を取ると言うが、もっともである。


 世の中、不倫している妻たちは多いのかもしれない。


 そうか、ブームなんだ。流行っているんだ。


 僕は、自分を慰めながら、今日も、ふとんの中で、涙を浮かべていた。


 助けてください。勘弁してください。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(35)愛ルケ■


 雨の中、妻が不倫相手と、キスをしている現場を見た、


 リアルな映像が、脳裏を離れない。


 その度に、怒りもこみ上げてくる。


 まして最近の、妻の僕に対する、一段と冷ややかな態度に、


 苛立ちを感じる。


 梅雨が明けた、最初の日曜日の朝、富山の両親が、上京してきた。


 父は、心臓の病気があり、その検査に出てきて、翌日から、


 病院に通うことになるらしい。


 僕の新居を見たいらしく、突然、来たのである。


 妻は、そわそわして、つぶやいた。


 今日は、友達と会う約束があるのに困るわ。


 僕は、ピンときた。


 今日も、不倫相手と会う気なのか・・・


 両親が、わざわざ、富山から来たのだから、キャンセルしろ!


 僕は、怒鳴った。


 父たちが来て、子供たちも楽しそうだった。


 昼過ぎまでは、自宅でゆっくりした。


 子供たちと一緒に、夕食をするために、


 その後は、父たちが、泊まっている新宿のホテルへ行った。


 でも、妻は、夕方、急に体の調子が悪いと言い出し、


 自宅に、ひとりで、先に帰ってしまったのだ。


 最近は、妻の言動の、一つ一つのムカつく。


 今日は、父たちもいるので、


 何も言わず、無視して、妻を帰した。


 勘弁してください。助けてください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(34)愛ルケ■


 新百合ヶ丘の駅から、自宅に向かって歩いている時、


 ふと、今日は、妻の不倫の行動を、尾行するために、


 会社を休んでいたことを、思い出した。


 まだ、3時頃なので、夕方まで、時間をつぶすため、


 駅前の喫茶店がある方へ戻ることにした。


 今日は、悪夢のような日だった。


 妻の不倫現場を、目の前で見てしまったのだが、


 これだけなのか?


 昔から、不倫ぐせがあって、何人の男と、関係を持ったのか?


 僕の子供たちは、本当に、僕の子なのか?


 妻への憎しみと、怒りが、湧き上がってきた。


 そうか、僕との、夜の営みを、拒んだのは、


 昼間から、僕のいない時に、遊びまわり、


 満ち足りていたからなんだ。


 僕は、セックスレスになった理由が、やっとわかった。


 妻を愛していたし、セックスレスになりたくなかったのに・・・


 でも、事実を知った以上、もう妻に、触れたくもない。


 不潔だ!病気でもうつされていたらどうするんだ!


 勘弁してください!助けて下さい!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(33)愛ルケ■


 僕は、千駄ヶ谷の駅へ走り、扉が閉まりそうな、電車に飛び乗った。


 すぐにでも、今、見た事実を、家に帰り、忘れたかった。


 とにかく、すべてを冷静に考える場所が欲しかったのだ。


 車窓を、呆然と見ている、僕の目には、涙が一杯になり、


 今にも、溢れんばかりだった。


 本当に、悲しすぎるよ。


 僕は、ひとりで、つぶやいた。


 心の裏側では、妻への憎しみも、込み上げてきた。


 妻が、不倫したのだから、僕も、不倫をして、仕返しをすればいい。


 でも、42歳の僕には、もう、不倫などする勇気も自信もない。


 妻は、やりたい放題なのに、情けない話だ。


 乗換の、新宿駅で、線路から、誰かが、ささやいているような気がした。


 「もう、生きている価値なんてないよね。」


 「妻に浮気されるなんて、男としても、サイテー!失格だね!」


 「人生をリセットして、楽になったらどう?」


 ホームの下へ、呼び寄せられ、飛び降りようとした。


 「バカヤロー!」


 電車の電子ホーンとともに、体格にいい青年が、僕の手を引いた。


 「おっさん、何を考えているんだい!」


 「死んでどうするんだ!」


 「残された子供の気持ちになれ!」


 大声で、怒鳴り散らす、青年は、僕の顔を、一発殴り、


 その場を、すぐに、去って行った。


 しばらくして、命拾いしたことに気づき、目が覚めた。


 あの青年に、感謝しながら、無性に、子供たちに会いたくなり、


 僕は、そのまま、自宅へ向かった。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(32)愛ルケ■


 雨の中を、傘をさしながら、辛抱強く待ち続けた。


 時折、道を歩く人たちが、不審そうに、僕を見ながら、通り過ぎる。


 僕は、妻が、不倫をしていることに、腹が立つどころか、情けなく、


 自分に魅力のなかったことに、死にたい気分になっていた。


 待つこと、3時間を過ぎ、お昼の1時をまわった頃、


 二人がエントランスに出てきた。


 男は、管理人に挨拶をして、右手に持った傘に、妻を入れ、


 歩き出したのだ。


 僕は、とっさに、管理人の近くに走って行き、聞いてみた。


 「あのう、さっきの女性は、よく来るのですか?」


 管理人は、不審そうに、僕をにらんだ。


 「実は、あの女性は、僕の妻なんですけど・・・」


 彼は、僕の言葉にびっくりしたようだった。


 「ええ、週に何度かは・・・」


 気まずそうに答えた。


 「やっぱりそうだったのか・・・」


 そして、僕は、すぐさま、追いかけた。


 後を、つけて行くと、二人は、神社の中に入って行った。


 でも、僕は、妻の、あんなに楽しそうにしている姿を、


 長い間、見たことがなかった。


 妻の笑顔がないのは、すべては、僕の責任なのかも・・・


 次の瞬間、決定的なものを見てしまった。


 白昼堂々と、二人は、キスをしはじめたのだ。


 僕は、頭が、パニックになり、


 目から、急に、涙で一杯になった。


 こんなに悲しいのは、生まれてはじめてだった。


 学生のとき、失恋したときも、悲しかったが、


 妻を盗られることほど、情けなく、悲しいことはない。


 それも、目の前で・・・


 「もうイヤだ!」


 僕は、耐えられなくなり、叫びながら、千駄ヶ谷駅へ一人走って行った。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(31)愛ルケ■


 蒸し暑い、雨の中を、新百合ヶ丘の駅に向かう妻を尾行した。


 平日の、朝なので、電車の中は、通勤通学ラッシュで混んでいた。


 妻は、新宿駅で、小田急から、JRに乗り換えた。


 妻を、見失いそうになりながら、僕は尾行を続けた。


 千駄ヶ谷に着くと、小走りに、駅を駆けて行った。


 もしかして、尾行がバレたのかと思った。


 しかし、妻は、気にすることなく、楽しそうに、


 スキップをしながら、商店街を駆け抜け、住宅街に入っていった。


 僕は、ドキドキしながら、尾行をして行くと、


 五階建てのマンションに、妻は、入って行った。


 僕も、入ろうとしたが、1階の入口に六十歳半ばの管理人がいた。


 僕は、不審者と間違えられてはいけないと思い、、


 外で待つことにした。


 ボーッと、しながら、マンションの上の方を、眺めていると、


 3階の窓から、カーテンごしに、妻の姿が、ちらりと見えた。


 その横で、五十歳台と思われる男の姿も見えた。


 もうダメだ。明らかに、朝から、密室で、


 不倫をする妻を発見してしまったのだ。


 頭の中が、パニックになり、クラクラしてきた。


 おまけに、心臓も破裂しそうになり、立っていられなくなった。


 助けて下さい! 勘弁してください!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(30)愛ルケ■


 僕は、今日、妻に内緒で、会社を休んだ。


 当然、昼間の、妻の行動をチェックするためなのだ。


 いつものように、朝、会社へ行くふりをして、家を出て行った。


 近所の人々に、不審に思われてはいけないと思い、


 愛車を置いてある、少し離れた駐車場の、


 車の中で、待機することにした。


 その駐車場からは、うちの玄関のドアが見えるので、


 妻が出てきたら、すぐに見つけることができるのである。


 8時30分を過ぎた頃、ついに、玄関のドアが開いた。


 妻が、こぎれいな格好で、出てきたのである。


 僕と出かけるときは、こんなに、きれいにしていないのに・・・


 妻が、別人のように感じられた。年齢も、かなり若く見えた。


 ついに、妻が動き始めてしまったのだ。


 心臓が、バクバクしてきた。


 本音を言えば、これ以上、見たくないのだ。


 不倫の現場を、押さえたからといって、


 僕は、何の利益があるのだろう?


 待っているのは、不快感と、決定的な家庭崩壊のみである。


 そうしているうちに、妻は、少し急ぐように、


 駅の方へと歩いて行った。


 僕は、車から降り、妻を尾行することにした。


 後を、つけている間、僕の方が悪いことしているようで、


 息が詰まる思いだった。


 心臓が、破裂しそうで、何度も、引き返そうと思った。


 助けて下さい! 勘弁してください!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(29)愛ルケ■


 妻は不倫旅行から、帰ってきてからも、


 何事も、なかったように、家事と子育てをしている。


 僕も、とりあえず、何も知らないふりをしていた。


 真実を自分で確かめてから、結論を出そうと思った。


 小学5年生の、一番上の子供から、時々、土曜と日曜に、子供たちで、


 妻がいない間、留守番をしていることを聞いた。


 子供を犠牲にしてまで、不倫の快楽に走るとは、呆れてくる。


 来週、ついに僕は、妻に内緒で、夏休みを取り、


 日常の、妻の行動を、尾行することにした。


 すべての、真実を、ビデオとカメラに収めようと思った。


 でも、なぜか、吐き気がし、胃が痛くなって、震えてきた。


 真実が怖い。知ったところで、待っているのは破局だ。


 勘弁してください。助けて下さい。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(28)愛ルケ■


 同期の山田と、飲んだ後、子供たちのいる家へ帰った。


 ドアを開けると、「おかえりなさい。」と妻の母がいた。


 妻の留守の間、富山から、妻の母が、子供たちの世話に、来ていたのだ。


 「お疲れでしょう?」「お食事は?」と、優しく、聞いてきた。


 でも、急に、妻の不倫疑惑が、頭によぎり、ムカついてきたのだ。


 この親は、自分の娘を、どういう教育をしてきたのだ?


 それとも、この母親も不倫してきたことがあるのか?


 子供をもつ娘が不倫をすることに、何とも思わないのか?


 妻の母親に、当たりそうになったので、会話もせず、


 無視して、今日は寝ることにした。


 もう、家庭崩壊だな。離婚しかないか。


 でも、僕は、何も悪いことしてない!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(27)■


 今日は、妻のほうから、誕生日を祝うためのディナーを、


 キャンセルされたて、あげくの果てに、今日は泊まりで、帰らないとは・・・・・


 僕の、妻への気持ちを、踏みにじまれた気分になった。


 あまりにも、むしゃくしゃしたので、今夜は、


 同期の山田と、飲んで帰ることにした。


 山田と、夕方、渋谷で待ち合わせ、居酒屋に入った時、


 いきなり、僕に聞いてきた。


 「冬香さんは、今日は旅行なの?」


 僕は、なぜ、山田が、妻が泊まりで、


 出かけたことを知っているのか、不思議に思った。


 「さっき、小田急の新宿駅で、大きなカバンを持って、


 待ち合わせをしているところを見たんだよ。」


 山田は、申し訳なさそうに、続けた。


 「実は、気になったので、しばらく見ていたんだ。」


 「すると、50歳くらいの男性と一緒で、


 寄り添うように、ロマンスカーに乗ったんだよ。」


 「人違いかもしれないので、とりあえず、君に確認したんだ。」


 もう、妻とは終わりだと思い、僕は、正直に、今までのことを、


 山田に話して、相談しょうとした。


 すると、山田は、深刻な顔して、


 「冬香さんを、僕の妻が、以前、千駄ヶ谷で見たと、言っただろ?」


 「その後も、よく見かけるらしく、たまに、50歳くらいの男性と、


 手をつないで、歩いているらしいよ。」


 僕は、妻がメールをしている村尾という男のことが、頭に浮かんだ。


 せっかく、僕が計画した、妻の誕生日のディナーをキャンセルさせ、


 堂々と、泊りがけで、誕生日に、不倫旅行をするなんて、


 かなり、腹がすわっていて、たちの悪い奴だと思い、


 不安と怒りとが、僕を襲った。


 なぜ、僕は、こんな目に遭わなければいけないんだ?


 絶望の中で、死にたい気分になってきた。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(26)■


 ルンルン気分で、家に帰り、早速、妻に、誕生日の予定を、


 伝えようとした。


 しかし、とんでもない言葉が、僕を失望のどん底に落としいれた。 


 「誕生日の日は、昔、勤めていた会社の会があって、


泊まりがけで、出かけるの。」


 「子供たちの、面倒は、富山のお母さんに来てもらうから、


 大丈夫よ。」と、返事が帰ってきたのだ。


 なぜ、妻の誕生日に、妻の母と、過ごさないといけないのだ。


 それも、誕生日の日に、泊りがけで、出かけるとはありえない。


 平日なのに泊りがけで、昔の会社の会なんて、おかしいではないか?


 怒りと、不信感が、僕を襲いかかった。


 やっぱり、不倫相手と誕生日祝いの旅行にでも行くのか?


 せっかくの誕生日のセッティングも、水の泡だ。


 もう嫌だ!気が狂いそうだ!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(25)■

 子供がいなければ、おそらく離婚していただろう。

 いや、離婚されていただろう。

 それなのに、毎日、妻は、僕に対して我慢大会をしている。

 でも、僕は妻のことは、今でも好きなのだ。

 妻が、不倫をしていないことを前提にしてだが・・・

 僕は、夫婦関係の、最後の修復策として、明案を思いついた。

 妻の誕生日が、もうすぐなので、盛大にレストランでお祝いをし、

 奮発して、豪華な指輪を、プレゼントをすることに決めた。

 妻が感動してくれるよう、できる限り、お金をかけたいと思った。

 もう、これで、ダメなら、覚悟を決めることにするつもりだ。

 翌日、会社帰りに、マスコミに取上げられ、最近有名になった、

 イタリアンレストランで、一人3万円のコース料理を予約した。

 さらに、妻が、雑誌で欲しそうにしていた、高級ブランドの宝石を、

 100万も出して、百貨店で買ったのである。

 おそらく、これほど豪華な、妻の誕生日は、結婚以来、初めてある。

 あとは、妻の誕生日を、待つだけだ。

 あまりにも奮発したので、妻が喜ぶ姿が目に浮かび、

 わくわく、ドキドキしてきた。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(24)■


 最近、読んだ本で、恐ろしいデータを目にした。


 DNA解析で、父子鑑定が可能になっている。


 ある産婦人科医が、先天的な病気を調べるために、


 親子のDNAを調べたところ、十人に一人は、


 不倫の子がいることを発見したらしい。


 また、イギリスの父子鑑定を専門に行っている政府機関でも、


 七人に一人の割合で、不倫の子がいると推定しているらしい。


 避妊や中絶ができる、今でも、この割合であるから、


 昔は、どのくらいの不倫の子がいたことなのか?


 ふと、僕の3人の子供たちは、本当に実の子か、不安になった。


 もっと怖いのは、妻が、今の不倫相手との子供ができたら、


 僕は、どう対応したらいいのか?


 黙って、中絶する気なのか?


 もしくは、堂々と、僕の子と偽って、生む気なのか?


 でも、僕は、妻とセックスしていないのだから、


 絶対騙されない。


 どちらにしても、今後、最悪のことが起こるかもしれない。


 もう、何もかも考えたくない!


 気が狂いそうになってきた。


 助けて下さい!助けて下さい!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(23)■


 先日の出来事以来、妻との夫婦関係は、ますます、悪化し、


 家の中は、寒いくらい、冷え切った雰囲気が漂っていた。


 僕は、妻の不倫相手との、メールの件が気になり、


 妻と会話を、する気すらなく、


 妻は、睡眠薬を入れた酒を飲まされ、


 無理やり犯されたことで、僕を完全に避けている。


 子供たちは、この冷え切った家庭の中で、


 元気もなく、暗い雰囲気になっていた。


 間違いなく、子供たちは悪くない。


 誰が悪いのか?


 僕は悪くない!


 でも、妻が浮気をしているのは、明白だ。


 今後、どうしていけばいいのか。


 会社に行っても、仕事が手につかず、


 仕事で大きなミスが、連発し始めた。


 助けて下さい!助けて下さい!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(22)■

 家に帰ったら、妻はまだ起きていた。

 僕は、酒に睡眠薬をまぜて、妻に飲ませることにした。

 いやがる妻に、グラスに一杯に酒と睡眠薬を注ぎ、飲ませた。

 しばらくすると、妻は、眠くなってきたようだったので、

 早速、妻を、僕の寝室に無理やり連れて行くことにした。

 妻は、必死に抵抗しているようだったが、

 頭がくらくらして、カラダも自由に動かないようだった。

 僕は、すばやく、妻を裸にさせ、全身を舐めまわそうとした。

 さすがに、久しぶりの、妻の裸を見て、すごく興奮してきた。

 もう、何年も、見ていないのである。

 でも、最後に見たときより、間違いなく、色っぽくなった。

 何故だろうか。

 毎日、AVビデオを楽しんでいる僕でも、妻を見て、

 20歳代の若い女の子と、引けを取らないくらい、

 魅力的に見えたのである。

 やはり、不倫をしているのか。

 他に男がいるから、このような妖艶な雰囲気を出せるのか。

 妻の裸を前に、妄想にふけていると、隣の部屋で、妻の携帯電話にメールが、

 着信する音が聞こえた。

 僕は、妻が全裸で熟睡しているのを確認して、

 メールをチェックしてみることにした。

 普段なら、見せてもらえないが、今日は、妻のメールは見放題だ。

 しかし、携帯電話を手にした瞬間、僕は衝撃的な事実を、目にしてしまった。

 「この前の、君は最高だった。愛しているよ。」

 「今度はいつ会えるの。」

 村尾という男からのメールだった。

 他に着信メールはないか、調べたが、すべて削除しているようだった。

 僕は、あまりにもショックで、これ以上、何も考えたくなかった。

 妻に対し怒りが込み上げ、カラダに、触れるどころか、

 セックスをする気にも、ならなかった。

 頭をかかえ、不倫相手のことを考えながら、

 僕は、そのまま、寝てしまった。

 助けて下さい。助けて下さい。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(21)■


 仕事帰り、同僚の小松と、飲みに行った。


 小松夫妻は、子供がいないらしい。


 何度も、不妊治療などで、がんばったらしい。


 でも、奥さんが37歳になった時、あきらめたと言った。


 でも、最近も、ラブラブらしく、AVビデオを、


 一緒に見て、いろんなプレイを楽しんでいるらしい。


 僕は、すごく羨ましく思った。


 僕は、妻が、いつも拒むので、最近は、ひとり、部屋で、


 AVビデオを見るのが、日課になっている。


 AVビデオを見ている僕に対して、


 すごく汚いものとして、妻は、避けていくのである。


 僕が妻以外の女性の裸を見ることが、


 浮気のはじまりだと思っているらしい。


 僕は、妻が拒むから、AVビデオを見る。


 妻は、AVビデオをみる夫が、不潔だから、近寄りたくない。


 これが、夫婦の家庭内別居の悪循環なのである。


 だから、夫婦関係修復不可能なので、犯すしかないのである。


 かなり、酔ったようなので、小松と別れ、家路に向かった。


 タクシーの中で、ポケットに、睡眠薬が入っているのを確認した。


 よし、今夜はやるぞ!

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(20)■


 ここ、何年も、妻とのセックスが、全くない。


 僕は、したくて、したくて、仕方がない。


 でも、妻が、拒否するのだ。


 この前も、しようとしたら、拒否された。


 そんなに、僕のことが、嫌なのか?


 少なくとも、僕は、妻のことを、今も、愛してる。


 でも、妻が、僕とセックスをするのが、イヤなくらい、


 僕のことが、キライなら、離婚した方が、いいのではないか?


 でも、3人の子供たちのことを思うと、


 親の身勝手な理由で、離婚など、かわいそうで、出来ない。


 そう、考えただけで、妻に対して、苛立ちを感じてくる。


 もう、解決するには、強行策をとるしかないと思った。


 妻が、させてくれないなら、犯してやればいいのである。


 まさか、婦女暴行で、逮捕されることなど、ありえない。


 僕たちは、夫婦なのだ。一種の、プレイなのだ。


 そう、自分に言い聞かせながら、今夜、決行しょうと思った。


 やはり、製薬会社に勤務する以上、睡眠薬で、眠らせ、


 犯すのが、手っ取り早い。


 いつもは、妻に弱腰な僕が、変貌していくのを感じた。


 これでいいのか・・・


 でも、悪いのは、妻なのだ・・・


 自分でも、錯乱状態になってきた。


 助けて下さい!助けて下さい!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(19)■


 朝、いつものように、満員電車で、日経新聞を読んでいた。


 同じように読んでいる、サラリーマンが、なぜか、


 すごく、気になった。


 みんな、ズボンの前を、隠すように、新聞を持っているのである。


 なるほど、僕は、今日の「愛の流刑地」読んで、納得した。


 僕までが、ズボンの前を、隠したくなったからだ。


 朝っぱらから、セックス描写が、すごく大胆だったのである。


 その妻は、夫にもしないことを、淫乱にも、不倫相手にしている。


 自ら、不倫相手のあそこを、好んで握り、顔を寄せ、


 「あそこに接吻したい」といい、口に含み、優しく舌でなぞる。


 あれだけの、夫とのセックス嫌いの妻が、不倫相手となら、


 別人のように、淫乱になり、快楽のジェットコースターに乗って、


 われを忘れて、絶叫しはじめるなんて・・・


 朝から、目が覚めるような内容である。


 通勤時間に、こんなに楽しめるとは、朝から得した気分だ。


 でも、ふっと、僕の妻のことが、頭によぎった。


 これは、他人事ではないのだ。


 昨夜も、妻が携帯メールを、こっそり楽しんでいることを、


 思い出した。また、不倫相手とメールか? 


 もしかして、僕の妻も、このようなことをしているのか?


 電車を降りたとたん、急に、胃が痛み、吐き気がしてきた。


 仕事のストレスより、妻とのストレスの方が、僕を悩ます。


 勘弁してください。助けてください。



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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(18)■


 今まで、仕事一筋で、家のことを、妻にすべて任せ、


 気にかけていなかったが、よく注意して、観察していると


 疑問に感じる点が、多いことに気が付く。


 日常、妻との会話は、ほとんどなく、お互い生活を、


 楽しんでいるわけでもない。


 僕は、会社へ行って、まじめに働き、給料をもらい、


 家族を養うという、当たり前なこと、日々、単調に、


 繰り返すだけだ。


 妻も、3人の子供を、育てるために、家事をこなすという、


 ごく当たり前な、毎日を、単調に過ごすことが、日課であり、


 楽しくも、悲しくもなく、平和に生きているだけである。


 しかし、妻の、水を得た魚のように、生き生きと楽しそうな、


 携帯メールを打っている姿に、目がとまった。


 僕と妻は、最近、メールすら交わすことも、なくなっている。


 当たり前だが、メールを交わすほどの、用事もなく、


 会社へ行って、緊急時には、電話をすればいいだけである。


 なぜ、妻は、あんなに楽しそうに、メールをしているのか?


 誰と、メールをしているのか、すごく気になった。


 案の定、聞いてみても、「子供たちの学校のお母さんとの、


 連絡をしているだけよ。」と、返ってくるだけである。


 そんなに、お母さん達との連絡は、ウキウキするほど、


 楽しいものなのか?


 僕は、妻のスキを見て、携帯をチェックしたいと思った。


 でも、見ることで、衝撃的な事実が、待っているかも・・・


 勘弁してください!助けてください!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(17)■


 最近、妻の行動に、呆れることが多い。


 子供が、体調が悪く、学校を早退して、家に帰った時、


 妻は、出かけていて、寒い雨の中、鍵を持っていないので、


 2時間も、外で、待っていたらしい。


 そのため、高熱が出て、寝込んでしまった。


 僕が、妻に、「昼間から、どこへ行っていたのか」と、


 聞くと、「引越して、忙しいのよ。」と、怒り出す。


 熱を出した子供にも、当たる始末だ。


 妻は、よく、上の空で、注意散漫で、何かおかしい。


 やっぱり、不倫が原因なのか?


 勘弁してください。助けてください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(16)■

 本当に、最近の夫婦は、セックスレスが、異常に多いらしい。

 単純に相手が嫌いなのはともかく、疲れていたり、飽きたり、

 
 子供がいるなど、いろいろあるが、セックスが、苦痛で、

 歓びを感じないというのが、特に、原因のようだ。

 しかし、不倫相手が、歓びを感じるように導き、

 セックス嫌いだった、女性が、開花していくと、

 もう、夫が、何をやっても、妻を、引き戻すことはできない。

 不倫そのものが、悪いことではなく、自分を認めてくれ、

 女を目覚めさせてくれたことへの、相手への感謝に変わる。

 夫としては、恐ろしい、悪夢を感じる。

 まさか、僕の妻だけは、そんなことはありえない!

 そう、言い聞かせ、日本経済新聞を読んでいる自分が、

 ひどく、みじめに感じた。

 勘弁してください。助けてください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(15)■

 昨日の、夜の疲れも感じず、すがすがしく、家を出た。

 僕は、いつものように、満員電車の中で、日本経済新聞を裏面から、

 読み始める。もちろん、「愛の流刑地」を読むためだ。

 でも、他人事と思えない内容が、朝から、目に入ってきた。

 夫のものを、握らないのに、不倫相手のものを握って、満たされる

 不倫妻の描写が、凄くリアルに書かれていた。

 もし、僕の妻が、不倫相手とキスをした口と、その男のものを、

 握っていた手で、平然と、我が子にキスをしたり、触れたりしたら、

 絶対僕は許さない。罪のない子供までもが、汚れて、触りたくもない。

 僕は、朝から、気になったことが一つある。

 見間違いならいいのだが、キスマークらしきものが妻の首に・・・

 いや、やっぱり、目の錯覚かも・・・

 最近、目が、かすむことも多いし・・・

 勘弁してください。助けてください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(14)■

 後藤は、30台後半だというのに、いまだ、イケメンで、

 入社当時から、年をとらないようだ。

 少し、羨ましく感じる。

 そのイケメン目当てに、二人の女性が、逆ナンパしてきたのだ。

 結婚してから、何人もの女性と不倫している後藤は、

 さすが、女性を扱うのがうまい。

 ふと、後藤が盛り上がっている、片隅で、僕は我に帰った。

 こんなことをしていて、後悔しないか?

 自分自身を問いただした。

 確か、後藤は、何人もの女性と不倫して、楽しんでいるが、

 家庭は、完全に崩壊しているらしい。

 中学の息子も、荒れていて、手がつけられないらしい。

 僕は、後藤には、悪かったが、最終電車で帰ることにした。

 僕は、妻を信じ、子どもを大切に思い、一線を越えることを

 踏みとどまった。

 きっと、今日の僕は正しいと思った。妻を信じたことを・・・

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(13)■

 僕は、会社帰り、妻には、会社の送別会で、遅くなると電話し、

 同期の、後藤と、六本木のクラブ</a>に、踊りに行った。

 久しぶりの、熱気を感じた。

 昔、会社帰りに、ディスコに行っていたころを思い出した。

 後藤が、僕に、言った。

 久しぶりに、ナンパしようぜ!

 後藤とは、入社当時からの、友達で、よくナンパをしたものだ。

 僕は、妻も浮気をしているかもしれないしと、

 なぜか、罪悪感が、吹っ切れ、胸の高鳴りを感じた。

 そうこう、しているうちに、20代後半くらいの、

 女性2人が、声をかけてきた。

 僕も、まだ、捨てたものではないな・・・

 独身の時に戻ったような、ココロがわくわくしてきた。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(12)■

 僕は、最近、まじめに生きているのが、馬鹿らしくなった。

 なぜなら、妻が、昼間、浮気をしているかもしれないからだ。

 もう、家庭を大事にするのを、やめようか?

 子供には、悪いけど、僕も、遊びに、浮気に、人生を楽しもうと、

 真剣に考え始めた。

 ある友人が、心が晴れる、アドバイスをくれたのだ。

 彼は、妻も、子供も、恋人も、みんな愛しているらしい。

 僕も、恋人をつくり、人生の考え方を、180度転換してみよう。

 妻の、浮気を心配していても、人生が、前に進まないし・・・

 そうだ、昔、ディスコに行ったみたいに、踊ろう!クラブに行こう!

 なぜか、ワクワクしてきた。

 

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(11)

 東京勤務になり、久しぶりに、他の都内の営業所で勤務する、同期の

 山田と飲みに行った。

 数年前、彼が、大阪で勤務している時、家族ぐるみで、付き合ったものだ。

 山田は、言いにくそうに、僕に、聞いた。

 「奥さんは、千駄ヶ谷に、親戚でもいるの?」

 山田の妻は、千駄ヶ谷で、パートをしていて、僕の妻を、見かけたらしい。

 「人違いだと思うのだけど、週に1~2回に駅前で、見かけると

 言っていたよ。でも、たまに、50歳くらいの男性と一緒だから、

 親戚かなと・・・」

 僕は、昼間、妻が何をしているのか、急に気になった。

 もしかして、50歳の男と不倫?

 まさか! そんな馬鹿な!

 あまりにも、ショックで、放心状態になった。

 勘弁してください! 助けてください!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(10)

 最近、通勤電車の中で、日本経済新聞の朝刊を読むとき、

 どうしても、一番最後のページから、読んでしまう。

 もちろん、「愛の流刑地」を読むためです。

 子供が、3人もいる母親の女性とは、思えないほどの、

 濃密な不倫描写が書かれています。

 読んでいて、わくわくするのですが、僕の妻のと、行動が、

 同じなので、他人事ではありません。

 朝から、読んでしまうと、仕事も手につかないのです。

 夫に、満足できない妻が、不倫で快楽を求めるのは、

 普通の女として、常識なのですか?

 それとも、悪女で、地獄に堕ちるべきなのですか?

 勘弁してください! 助けてください!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(9)

 転勤のため、東京へ来て、数日経ちました。

 仕事がない日、家族で遊びに行こうと思ったら、

 妻が、用事があるので、子供たちの世話をしてねと、

 出かけてしまった。

 妻は、最近、色気が出てき、美しくなった気がする。

 今日も、キレイにお化粧をし、自分の妻ながら、魅力的だ。

 でも、どうして、そんなに、キレイにして、出かけるのか?

 僕は、仕方なく、子供たちと、デパートに出かけたが、

 妻のことが、気になり、不安が襲った。

 まさか、不倫か?

 でも、堂々と、僕がいる時に、不倫に出かけることをするのか?

 そこまで、僕は、バカにされているのか?

 なぜか、叫びたい気分になった。

 勘弁してください!助けてください!

 子供たちは、心配そうに、僕の顔を見ていた。

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(8)

 最近、会社の同僚と、話題になるのが、妻との夜の営みだ。

 僕は、42歳で、妻は、36歳だ。

 同僚も、妻との夜は、数年、全くないと言っている。

 夫は、強く求めるのだが、妻は拒むらしい。

 うちの妻とと同じだ。みじめなものだ。

 同年代の主婦も、みんな、夫としたいと思わない。と言うのが、

 理由らしい。 


 でも、実は、他の男性と関係があることが多く、知らないのは、

 夫だけと言うことも、最近は、よく聞く。

 まさか、やっぱり、うちの妻も・・・

 考えるだけで、仕事も、手につかない。

 もう、いざとなれば、僕も、浮気をすべきなのか?

 自暴自棄に、なってしまう。

 そのとき、ふっと、まだ幼稚園児の子供のことが、頭をよぎった。

 勘弁してくだだい!助けてください!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(7)

 ついに、4月から、東京に転勤なので、大阪から、新百合ヶ丘の

 マンションに、引越して来ました。

 でも、妻は、そわそわして、落ち着かない。

 やっぱり、東京にでも不倫相手がいるのか?僕はいらだってきた。

 この前、ある人に、妻のことを相談したら、「奥さんは、

 家政婦じゃないし、もっと、夫婦で会話をして、優しい言葉をかけて、

 女として、かまってあげた方がいい」と、アドバイスをいただいたので、

 妻に、「いつもありがとう。最近きれいになったね。愛してるよ」と、

 そっと、声をかけてみた。

 すると、妻は、気持ち悪そうに、不吉なものを見る目で、僕を

 にらんだ。あげくの果てに、不浄なものを払うように、念仏まで、

 唱えだした。

 もう、僕も、あきれて、無言で、自分の部屋に、逃げ去った。

 少し、冷静になって、考えてみた。

 「僕は、何か悪いことをしたのか?」自分がわからなくなり、

 ベットに、もぐり、そのまま寝てしまった。

 勘弁してください!助けて下さい!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(6)

 この前、細木数子の番組で、子供ができない芸能人に、

 お墓参りをしてくるように、アドバイスした。念入りにお墓を磨いた結果、

 すぐ、赤ちゃんができたことで、驚いて、アドバイスを受けた本人が、

 報告していた。

 僕も、子供が授かるようにと、切実に願う頃に戻りたいと、考えてしまった。

 今は、子作りするどころか、妻とのラブラブな夜は、何年も経験ないのに。

 僕は、妻を、愛しているし、ラブラブなことをしたいんだが・・・

 やっぱり、他の男と、妻だけは、楽しんでいるのか?
 
 でも、万が一、妻が、不倫相手と、子供を作ったら、どうすればいいのか?

 背筋がぞっとした。

 神様! そんな意地悪なことだけは、絶対しないで下さい!

 子供が、欲しい男女は、他に、一杯いるのですから・・・

 勘弁してください! 助けてください!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(5)

 最近、細木数子さんの、テレビ番組で、離婚した家の子供は、不幸になり、

 きちんとした人間に、育たないようなことを、言っていたが、本当なのか?

 もし、妻の浮気が原因で、離婚したら、被害者は子供だ。

 でも、おそらく、子供は、妻が取るだろう。

 もし、僕が、子供を引き取ったとしても、仕事と両立できる自信がない。

 結局、人生も狂い、迷惑を被るのは、子供たちだけだ。

 NHKの番組で、「百年の恋」という、妻と夫が家事と仕事が

 逆転するドラマをやっていたが、妻たちの日々の苦労は、よくわかった。

 でも、妻が、不倫をしてもいいというのは、まったく別の話だ。

 このまま、知らぬが仏がいいのか?

 もう、目をそむけたい。

 ああっ・・・ 夜も、眠れない・・・・・・

 助けてください!本当に勘弁してください!!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(4)

 僕は、周りから、自己中心的で、やや古い考え方の人だと、見られている。

 そんな僕も、妻と、3人の子供を抱える、平凡な家庭を持っている。

 現在、大阪の高槻に住んでいて、製薬会社に勤務しています。

 でも、4月から、東京へ転勤で、新百合ヶ丘に引越する予定となりました。

 日本橋の会社まで、これから通うことになるのだが、

 なぜか、嫌な予感が、するのである。

 妻に異変が起きているような・・・

 東京に行かない方が、いいのではないか・・・

 ふと、不倫の香りの風が吹いたような気がした・・・

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(3)

 最近、妻の冬香が、妙に、キレイになったような、気がする。

 肌が、艶々してきた。化粧品を変えたのかな?

 普通の夫なら、「いいことだ。良かった、良かった」と何気なく

 満足して、終わりだろう。

 でも、妻の浮気疑惑がある、僕の妻は、それで、終わらせるわけには

 いかない。

 この前、同じマンションの、妻の友だちに、会社帰りに、バッタリ会った。

 彼女が、冗談半分に、こう言った。

 「最近、冬香さん、キレイになったわね。旦那さんの愛が一杯受けたから?

 女は、愛されると、キレイになるものよ。」

 この言葉を、聞いた、僕は、背筋が寒くなった。

 この前、東京へ行ったとき、ホテルで妻に夜の営みを妻に、拒否されて

 いるのだ。

 最近、手も、握らせてもらえない。

 愛を、与えたくても、拒否されるのだ。

 ますます、妻が、怪しくなってくる。

 勘弁して下さい! 僕のどこが悪いんだ!

 助けてください! 助けてください!!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(2)

 冬香が、最近、見慣れない、ハイヒールのかたちのネックレスを


 大事そうに、磨いたり、眺めたりしているのに、気づきました。


 僕が、あげた指輪や、ネックレスは、無造作に、粗悪な箱に入れて


 ほったらかしなのに、おかしいじゃないか!


 自分で、買うにも、一言あってもいいし、いかにも、もらった感じが


 行動にあらわれている。


 不倫相手にもらったものだ! 


 間違いない!


 でも、何て、切り出せばいいのか?


 最近、会社で仕事が手につかないです。


 このままでは、リストラか、左遷になりそう。


 僕の勤める、製薬会社業界は、再編で厳しくなるばかりなのに・・・


 助けてください! 助けて下さい!! もう勘弁してください!!!

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●不倫妻をもつ夫の悲しい日記(1)

 不倫妻である冬香の夫です。現在、大阪に住んでいます。


 4月から、東京に転勤が決まって、冬香は、毎日落ち着きがありません。


 先日、子供を、親に見てもらい、新居を探しに、一緒に上京しましたが、


 翌日、僕は、仕事もあるので、先に大阪に帰り、妻の冬香は残りました。


 冬香が、どうしても、子供の学校の手続きがあり、いろいろと揃えるものも


 あるから、もう一日、東京に残りたいと言い出しました。


 その時は、まったく不審に思いませんでしたが、不覚でした。


 なるほど、不倫相手に会うためだとは、まったく気づきませんでした。


 夜の生活を、夫の私とは拒むのに、不倫相手とは、激しくしているとは・・


 なぜだ!子供も3人いるのに!下の子は、幼稚園児ですよ。


 信じられない。今の、主婦たちは、これが常識ですか?


 勘弁してください。お願いします。


 助けてください! 助けてください!! もう勘弁してください!!!


http://blog.with2.net/link.php/73895  ⇒「愛の流刑地」の最新チェック!

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●「愛の流刑地」について●


   日本経済新聞の朝刊で、毎日連載している、「愛の流刑地」は、


   あの、「失楽園」でおなじみの、渡辺淳一が書いた小説です。


   僕は、毎朝、通勤電車の中で、「愛の流刑地」を読んでいますが、


   よく考えると、僕の家庭事情と、「愛の流刑地」の内容が、


   そっくりなのに、気づきました。これは、他人事ではない。


   不倫を楽しんでる人妻である冬香は、実は、僕の妻なのかもしれない。


   間違いないかも・・・・・


   助けてください! 助けてください!!


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http://plaza.rakuten.co.jp/kinokok/   ⇒「愛の流刑地」 楽天版 (最新号)

http://blog.livedoor.jp/kinokok2004/  ⇒「愛の流刑地」 livedoor版 (第1話~最新号まで!)


http://blogs.yahoo.co.jp/kinokok2004  ⇒「愛の流刑地」 Yahoo!編をチェック!

http://blog.with2.net/link.php/73895  ⇒愛ルケ! ランキングの最新情報!

 

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  http://kinokok2005.jugem.jp  ⇒もう、「愛ルケ」が、他人事ではなくなるかも・・・


  http://kinokok.jugem.jp     ⇒愛ルケを体験!あなたも、「愛ルケ」の主人公に?
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http://blog.with2.net/link.php/73895  ⇒「愛の流刑地」の最新チェック!

●愛の流刑地【2】不倫妻をもつ夫の悲しい日記(第26話~39話)愛ルケ●

愛の流刑地は、渡辺淳一の「失楽園」に次ぐ、話題の小説。日本経済新聞(朝刊)に連載中!

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●「愛の流刑地」について●


   日本経済新聞の朝刊で、毎日連載している、「愛の流刑地」は、


   あの、「失楽園」でおなじみの、渡辺淳一が書いた小説です。


   僕は、毎朝、通勤電車の中で、「愛の流刑地」を読んでいますが、


   よく考えると、僕の家庭事情と、「愛の流刑地」の内容が、


   そっくりなのに、気づきました。これは、他人事ではない。


   不倫を楽しんでる人妻である冬香は、実は、僕の妻なのかもしれない。


   間違いないかも・・・・・


   助けてください! 助けてください!!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(39)愛ルケ■


 僕は、風呂を上がり、ソファーで、ゆっくりビールを飲んだ。


 僕は、妻から、何度も、夜の営みを、拒否されている。


 もう耐えられない。


 最近の、妻の冷ややかな態度に、苛立ちも感じるのだ。


 不倫相手とは、関係を持つのに、夫とは、拒否するとは・・・


 僕の、何が、不満なんだ!


 僕には、わけがわからない。


 もし、今日、僕を避けたら、離婚しよう。


 これ以上、仮面夫婦を装ってもしょうがない。


 何がなんでも、今夜は、満足させてやる。


 ビールを飲みながら、一気に栄養ドリンクも飲んだ。


 久しぶりに、体中が燃えるように、高ぶってきた。


 しばらくして、妻も、風呂から上がったようだった。


 そして、やさしく、妻を呼んだ。


 一緒にビールでも飲まないか。


 たまには、一緒に寝ようよ。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(38)愛ルケ■


 僕は、ゆっくりと、湯船に入り、すべてを洗い流したかった。


 でも、もう、許せない。


 妻の不倫は、寛大な僕の心の限度を越えている。


 不倫というものは、本当は純愛なんだと思う。


 不純な結婚を前提とした恋愛とは、格段に純粋だ。


 よくあるのが、結婚をする相手に、いろいろ注文をつけたがることだ。


 金持ちだの、高学歴だの、一流会社勤務だの、容姿端麗だの、


 玉の輿だのと、きりがないくらい、不純なことを並べたがる。


 でも、不倫で得るものは、ただ愛のみである。


 今ある、子供達との幸せな家庭生活も、夫婦で築いた財産も、


 すべて、一瞬に失うのである。


 何もかも、破壊しても、妻は、好きな相手ができたのだ。


 僕よりも、好きになってしまったのだ。


 悲しい、悲しすぎる。


 子供たちはどうなるのだ。


 ただの、犠牲者なのか。


 何も悪いことしていないのに・・・


 妻の不倫現場を見てから、僕は、覚悟はできている。


 離婚届には、印を押してある。


 後は、妻に署名・捺印をさせ、役所に出すだけだ。


 よしっ、今夜、夫婦の絆を試す、最後のチャンスを、妻に与えよう。


 僕は、決心して、勢いよく、風呂から出た。


 助けて下さい。勘弁してください。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(37)愛ルケ■


 子供たちも、夏休みになり、明日から、


 富山の実家に遊びに行くらしい。


 最近、子供たちも、身の回りのことは、自分でできるようになり、


 妻も、子供に手がかからなくなったようだ。


 自由な時間が増えた分、妻は、不倫をする時間も増えたのか?


 僕が、仕事から疲れて帰って、リビングでくつろいでいると、


 妻が、僕に明日の予定を、伝えに来た。


 明日、学生時代の友達が、上京して来て、外苑の花火大会に行きます。


 夜、遅くなりそうだし、子供たちは、富山の実家に遊びに行き、


 いないから、私も泊まってきますね。


 僕は、呆れた。


 よくも、そんな嘘をつけるな!


 言葉に出しかけたが、ぐっと堪えた。


 子供たちを、実家に帰して、堂々と、お泊りで、不倫なんて。


 本当に信じられない女だ。


 どうして、こうなってしまったのだろう。


 僕のどこが悪いのか?


 人並みに、仕事で稼ぎ、家族サービスもしてきた。


 夜の営みに、満足していないのか?


 僕のテクニックが下手なのか?


 不倫相手とやっているのに、僕とは拒むなんて、


 やっぱり、僕が、満足をさせてないのかも。


 でも、三人の子供もできたのに・・・


 ますます、自暴自棄になってきた。


 すごく悲しいよ。また、涙が出てきてしまう。


 助けて下さい。勘弁してください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(36)愛ルケ■


 最近、妻の姿を見ただけで、ムカつく。


 浮気現場を見たことを、思い出すだけで、


 妻が早く、死んでしまえばいいのにと思ってしまう。


 でも、妻に保険を掛けているわけでもないし、


 僕には何の利益もない。


 ましてや、妻が死んでしまったら、


 僕が仕事中、三人の小学生の子供たちの世話を誰がするのか。


 一番の女の子は、益々かわいくなってきた。


 二人の、男の子も、わんぱくで、将来が楽しみだ。


 でも、子供たちが、母親が、父親以外の男と、


 遊んでいるなんて知ったら、どう思うのだろうか。


 きっと、不信感で一杯になり、グレるだろう。


 妻が、浮気をするなんて、百害あって一利なしなのである。


 やっぱり、生かさず殺さずで、見て見ぬふりをするのが、


 得策なのか。


 賢い妻は、夫が、浮気した時、荒立たせず、深く追求しないで、


 掌で転がして、主導権を取ると言うが、もっともである。


 世の中、不倫している妻たちは多いのかもしれない。


 そうか、ブームなんだ。流行っているんだ。


 僕は、自分を慰めながら、今日も、ふとんの中で、涙を浮かべていた。


 助けてください。勘弁してください。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(35)愛ルケ■


 雨の中、妻が不倫相手と、キスをしている現場を見た、


 リアルな映像が、脳裏を離れない。


 その度に、怒りもこみ上げてくる。


 まして最近の、妻の僕に対する、一段と冷ややかな態度に、


 苛立ちを感じる。


 梅雨が明けた、最初の日曜日の朝、富山の両親が、上京してきた。


 父は、心臓の病気があり、その検査に出てきて、翌日から、


 病院に通うことになるらしい。


 僕の新居を見たいらしく、突然、来たのである。


 妻は、そわそわして、つぶやいた。


 今日は、友達と会う約束があるのに困るわ。


 僕は、ピンときた。


 今日も、不倫相手と会う気なのか・・・


 両親が、わざわざ、富山から来たのだから、キャンセルしろ!


 僕は、怒鳴った。


 父たちが来て、子供たちも楽しそうだった。


 昼過ぎまでは、自宅でゆっくりした。


 子供たちと一緒に、夕食をするために、


 その後は、父たちが、泊まっている新宿のホテルへ行った。


 でも、妻は、夕方、急に体の調子が悪いと言い出し、


 自宅に、ひとりで、先に帰ってしまったのだ。


 最近は、妻の言動の、一つ一つのムカつく。


 今日は、父たちもいるので、


 何も言わず、無視して、妻を帰した。


 勘弁してください。助けてください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(34)愛ルケ■


 新百合ヶ丘の駅から、自宅に向かって歩いている時、


 ふと、今日は、妻の不倫の行動を、尾行するために、


 会社を休んでいたことを、思い出した。


 まだ、3時頃なので、夕方まで、時間をつぶすため、


 駅前の喫茶店がある方へ戻ることにした。


 今日は、悪夢のような日だった。


 妻の不倫現場を、目の前で見てしまったのだが、


 これだけなのか?


 昔から、不倫ぐせがあって、何人の男と、関係を持ったのか?


 僕の子供たちは、本当に、僕の子なのか?


 妻への憎しみと、怒りが、湧き上がってきた。


 そうか、僕との、夜の営みを、拒んだのは、


 昼間から、僕のいない時に、遊びまわり、


 満ち足りていたからなんだ。


 僕は、セックスレスになった理由が、やっとわかった。


 妻を愛していたし、セックスレスになりたくなかったのに・・・


 でも、事実を知った以上、もう妻に、触れたくもない。


 不潔だ!病気でもうつされていたらどうするんだ!


 勘弁してください!助けて下さい!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(33)愛ルケ■


 僕は、千駄ヶ谷の駅へ走り、扉が閉まりそうな、電車に飛び乗った。


 すぐにでも、今、見た事実を、家に帰り、忘れたかった。


 とにかく、すべてを冷静に考える場所が欲しかったのだ。


 車窓を、呆然と見ている、僕の目には、涙が一杯になり、


 今にも、溢れんばかりだった。


 本当に、悲しすぎるよ。


 僕は、ひとりで、つぶやいた。


 心の裏側では、妻への憎しみも、込み上げてきた。


 妻が、不倫したのだから、僕も、不倫をして、仕返しをすればいい。


 でも、42歳の僕には、もう、不倫などする勇気も自信もない。


 妻は、やりたい放題なのに、情けない話だ。


 乗換の、新宿駅で、線路から、誰かが、ささやいているような気がした。


 「もう、生きている価値なんてないよね。」


 「妻に浮気されるなんて、男としても、サイテー!失格だね!」


 「人生をリセットして、楽になったらどう?」


 ホームの下へ、呼び寄せられ、飛び降りようとした。


 「バカヤロー!」


 電車の電子ホーンとともに、体格にいい青年が、僕の手を引いた。


 「おっさん、何を考えているんだい!」


 「死んでどうするんだ!」


 「残された子供の気持ちになれ!」


 大声で、怒鳴り散らす、青年は、僕の顔を、一発殴り、


 その場を、すぐに、去って行った。


 しばらくして、命拾いしたことに気づき、目が覚めた。


 あの青年に、感謝しながら、無性に、子供たちに会いたくなり、


 僕は、そのまま、自宅へ向かった。


 勘弁してください。助けてください。

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(32)愛ルケ■


 雨の中を、傘をさしながら、辛抱強く待ち続けた。


 時折、道を歩く人たちが、不審そうに、僕を見ながら、通り過ぎる。


 僕は、妻が、不倫をしていることに、腹が立つどころか、情けなく、


 自分に魅力のなかったことに、死にたい気分になっていた。


 待つこと、3時間を過ぎ、お昼の1時をまわった頃、


 二人がエントランスに出てきた。


 男は、管理人に挨拶をして、右手に持った傘に、妻を入れ、


 歩き出したのだ。


 僕は、とっさに、管理人の近くに走って行き、聞いてみた。


 「あのう、さっきの女性は、よく来るのですか?」


 管理人は、不審そうに、僕をにらんだ。


 「実は、あの女性は、僕の妻なんですけど・・・」


 彼は、僕の言葉にびっくりしたようだった。


 「ええ、週に何度かは・・・」


 気まずそうに答えた。


 「やっぱりそうだったのか・・・」


 そして、僕は、すぐさま、追いかけた。


 後を、つけて行くと、二人は、神社の中に入って行った。


 でも、僕は、妻の、あんなに楽しそうにしている姿を、


 長い間、見たことがなかった。


 妻の笑顔がないのは、すべては、僕の責任なのかも・・・


 次の瞬間、決定的なものを見てしまった。


 白昼堂々と、二人は、キスをしはじめたのだ。


 僕は、頭が、パニックになり、


 目から、急に、涙で一杯になった。


 こんなに悲しいのは、生まれてはじめてだった。


 学生のとき、失恋したときも、悲しかったが、


 妻を盗られることほど、情けなく、悲しいことはない。


 それも、目の前で・・・


 「もうイヤだ!」


 僕は、耐えられなくなり、叫びながら、千駄ヶ谷駅へ一人走って行った。


 勘弁してください! 助けて下さい!

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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(31)愛ルケ■


 蒸し暑い、雨の中を、新百合ヶ丘の駅に向かう妻を尾行した。


 平日の、朝なので、電車の中は、通勤通学ラッシュで混んでいた。


 妻は、新宿駅で、小田急から、JRに乗り換えた。


 妻を、見失いそうになりながら、僕は尾行を続けた。


 千駄ヶ谷に着くと、小走りに、駅を駆けて行った。


 もしかして、尾行がバレたのかと思った。


 しかし、妻は、気にすることなく、楽しそうに、


 スキップをしながら、商店街を駆け抜け、住宅街に入っていった。


 僕は、ドキドキしながら、尾行をして行くと、


 五階建てのマンションに、妻は、入って行った。


 僕も、入ろうとしたが、1階の入口に六十歳半ばの管理人がいた。


 僕は、不審者と間違えられてはいけないと思い、、


 外で待つことにした。


 ボーッと、しながら、マンションの上の方を、眺めていると、


 3階の窓から、カーテンごしに、妻の姿が、ちらりと見えた。


 その横で、五十歳台と思われる男の姿も見えた。


 もうダメだ。明らかに、朝から、密室で、


 不倫をする妻を発見してしまったのだ。


 頭の中が、パニックになり、クラクラしてきた。


 おまけに、心臓も破裂しそうになり、立っていられなくなった。


 助けて下さい! 勘弁してください!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(30)愛ルケ■


 僕は、今日、妻に内緒で、会社を休んだ。


 当然、昼間の、妻の行動をチェックするためなのだ。


 いつものように、朝、会社へ行くふりをして、家を出て行った。


 近所の人々に、不審に思われてはいけないと思い、


 愛車を置いてある、少し離れた駐車場の、


 車の中で、待機することにした。


 その駐車場からは、うちの玄関のドアが見えるので、


 妻が出てきたら、すぐに見つけることができるのである。


 8時30分を過ぎた頃、ついに、玄関のドアが開いた。


 妻が、こぎれいな格好で、出てきたのである。


 僕と出かけるときは、こんなに、きれいにしていないのに・・・


 妻が、別人のように感じられた。年齢も、かなり若く見えた。


 ついに、妻が動き始めてしまったのだ。


 心臓が、バクバクしてきた。


 本音を言えば、これ以上、見たくないのだ。


 不倫の現場を、押さえたからといって、


 僕は、何の利益があるのだろう?


 待っているのは、不快感と、決定的な家庭崩壊のみである。


 そうしているうちに、妻は、少し急ぐように、


 駅の方へと歩いて行った。


 僕は、車から降り、妻を尾行することにした。


 後を、つけている間、僕の方が悪いことしているようで、


 息が詰まる思いだった。


 心臓が、破裂しそうで、何度も、引き返そうと思った。


 助けて下さい! 勘弁してください!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(29)愛ルケ■


 妻は不倫旅行から、帰ってきてからも、


 何事も、なかったように、家事と子育てをしている。


 僕も、とりあえず、何も知らないふりをしていた。


 真実を自分で確かめてから、結論を出そうと思った。


 小学5年生の、一番上の子供から、時々、土曜と日曜に、子供たちで、


 妻がいない間、留守番をしていることを聞いた。


 子供を犠牲にしてまで、不倫の快楽に走るとは、呆れてくる。


 来週、ついに僕は、妻に内緒で、夏休みを取り、


 日常の、妻の行動を、尾行することにした。


 すべての、真実を、ビデオとカメラに収めようと思った。


 でも、なぜか、吐き気がし、胃が痛くなって、震えてきた。


 真実が怖い。知ったところで、待っているのは破局だ。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(28)愛ルケ■


 同期の山田と、飲んだ後、子供たちのいる家へ帰った。


 ドアを開けると、「おかえりなさい。」と妻の母がいた。


 妻の留守の間、富山から、妻の母が、子供たちの世話に、来ていたのだ。


 「お疲れでしょう?」「お食事は?」と、優しく、聞いてきた。


 でも、急に、妻の不倫疑惑が、頭によぎり、ムカついてきたのだ。


 この親は、自分の娘を、どういう教育をしてきたのだ?


 それとも、この母親も不倫してきたことがあるのか?


 子供をもつ娘が不倫をすることに、何とも思わないのか?


 妻の母親に、当たりそうになったので、会話もせず、


 無視して、今日は寝ることにした。


 もう、家庭崩壊だな。離婚しかないか。


 でも、僕は、何も悪いことしてない!


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(27)■


 今日は、妻のほうから、誕生日を祝うためのディナーを、


 キャンセルされたて、あげくの果てに、今日は泊まりで、帰らないとは・・・・・


 僕の、妻への気持ちを、踏みにじまれた気分になった。


 あまりにも、むしゃくしゃしたので、今夜は、


 同期の山田と、飲んで帰ることにした。


 山田と、夕方、渋谷で待ち合わせ、居酒屋に入った時、


 いきなり、僕に聞いてきた。


 「冬香さんは、今日は旅行なの?」


 僕は、なぜ、山田が、妻が泊まりで、


 出かけたことを知っているのか、不思議に思った。


 「さっき、小田急の新宿駅で、大きなカバンを持って、


 待ち合わせをしているところを見たんだよ。」


 山田は、申し訳なさそうに、続けた。


 「実は、気になったので、しばらく見ていたんだ。」


 「すると、50歳くらいの男性と一緒で、


 寄り添うように、ロマンスカーに乗ったんだよ。」


 「人違いかもしれないので、とりあえず、君に確認したんだ。」


 もう、妻とは終わりだと思い、僕は、正直に、今までのことを、


 山田に話して、相談しょうとした。


 すると、山田は、深刻な顔して、


 「冬香さんを、僕の妻が、以前、千駄ヶ谷で見たと、言っただろ?」


 「その後も、よく見かけるらしく、たまに、50歳くらいの男性と、


 手をつないで、歩いているらしいよ。」


 僕は、妻がメールをしている村尾という男のことが、頭に浮かんだ。


 せっかく、僕が計画した、妻の誕生日のディナーをキャンセルさせ、


 堂々と、泊りがけで、誕生日に、不倫旅行をするなんて、


 かなり、腹がすわっていて、たちの悪い奴だと思い、


 不安と怒りとが、僕を襲った。


 なぜ、僕は、こんな目に遭わなければいけないんだ?


 絶望の中で、死にたい気分になってきた。


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■不倫妻をもつ夫の悲しい日記(26)■


 ルンルン気分で、家に帰り、早速、妻に、誕生日の予定を、


 伝えようとした。


 しかし、とんでもない言葉が、僕を失望のどん底に落としいれた。 


 「誕生日の日は、昔、勤めていた会社の会があって、


泊まりがけで、出かけるの。」


 「子供たちの、面倒は、富山のお母さんに来てもらうから、


 大丈夫よ。」と、返事が帰ってきたのだ。


 なぜ、妻の誕生日に、妻の母と、過ごさないといけないのだ。


 それも、誕生日の日に、泊りがけで、出かけるとはありえない。


 平日なのに泊りがけで、昔の会社の会なんて、おかしいではないか?


 怒りと、不信感が、僕を襲いかかった。


 やっぱり、不倫相手と誕生日祝いの旅行にでも行くのか?


 せっかくの誕生日のセッティングも、水の泡だ。


 もう嫌だ!気が狂いそうだ!


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   日本経済新聞の朝刊で、毎日連載している、「愛の流刑地」は、


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   よく考えると、僕の家庭事情と、「愛の流刑地」の内容が、


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